「ごぶさた。お盆にある同窓会出る?」
なつかしい人から半年ぶりにメールが入る。
どうしてるかなとときどき思っていた男友達からだ。
ふだんはほとんど連絡用にしか使わない携帯に少しは色気のあるメールが入ったということで、気持ちがちょっぴり華やぐ。
実はその男友達とは高校のときつきあっていた。
高校の同級生で就職してからも仲良くしていた。
お互い結婚してからは遠く離れすっかり忘れていて交流がなかったが、たまたま年賀状がきっかけでメールをして、そして偶然その男友達がこちらに転勤になったので半年前に15年以上ぶりに会ってみたというわけだ。
会う前にいろんな想像をした。
「これからもときどき会おうか」なんて言われたら・・「ごめんね。私はもう傷つきたくないの」よし。これだ。
・・・「俺ならあなたのこと理解してあげられる。傷つけることなんか絶対にない」うひゃー。これこれ、この言葉が聞きたかったんだよー!
「・・うん。でも人を愛することに臆病になってるから・・・」と思わせぶりな態度をする私。
・・・「ふたりだけでゆっくり話したかったから・・もう部屋をとってあるんだ」
ええっ。なんて大胆。まあ知らない仲じゃないけど、もう私はそんな人の道に外れた行いからは卒業したのよ。
「でも・・」「いいよね・・・?」
・・・・・妄想の世界で勝手にやってろ!ってハナシである。
25年前を知っていてさらに15年の時を超えて再会した。
若い頃はピンクレディのミーちゃんに似てると騒がれた(誰にだよ?)こともあった私だったが、「あの頃のまま歳だけとりましたってカンジ」と意味不明な評価をされた。
ま、彼もそれなりに年をとってはいた。
でも話すほどになつかしくもっともっといろいろと話がしたかったのは事実だ。
本の話など趣味も合うしもっといろんなことに対する考えを聞きたいと思った。
そういう「話せる」相手だ。
ただ私も男友達もごくまともな生活を送る人間なので、残念なことに実際そういう関係になることはないだろう。
お互い家庭もあり大切にしていくものもはっきりしているし、かといって「友人としてたまに会う」といっても状況が許さないだろう。
そもそも会ったり電話したりするわけでもないので「友達」とも言えないんだろうな。
私は以前から、長い人生ときどき声を掛け合ったりできる異性の友達がいたらいいなと思っていた。
ダンナとは違った男の視点で物事を見てなおかつ言葉がしっかり通じて「話せる」男友達。
同じ人間として信頼して安心して、人生のことや趣味のことなど自分と違った視点からの考えを聞けたらいいな、そう思っていた。
同じ物事だって人が違えば切り口が違う。
男の視点はやっぱり私とは違っているから違う見方を知ることは刺激にも勉強にもなる。
「ヤるヤらない」「待つ待たない」そんな関係じゃない。
ひところは男と見れば射程圏内かどうか確認した上で一応照準を絞ってみたものだったが、今はそんなこと求めてないのだ。
重松清の「ビタミンF」に昔の彼女だったかの電話番号が書いてある紙切れを大切に持っている中年の男の話がある。
実際電話する気はない。それは「パンドラの箱」だから。
ただお守りみたいに番号を持っているだけでいい、そんな気持ち。
そういう相手がこの空の下に存在しているということ、お互い元気で生きていて、もし縁があれば運命がまた引き寄せてくれることもあるだろうと思えること。
そんなことだけで心がほわっとあったかくなるし「生きていればいいこともあるさ〜」なんて思えたりする。
メールの返事を書く。
「暑いね」のあとに、赤いハートのマークを入れてみた。
「ゴカイされちゃうな」と笑顔のニコニコマークを入れなおして、くすっと笑いながら返事を送った。
なつかしい人から半年ぶりにメールが入る。
どうしてるかなとときどき思っていた男友達からだ。
ふだんはほとんど連絡用にしか使わない携帯に少しは色気のあるメールが入ったということで、気持ちがちょっぴり華やぐ。
実はその男友達とは高校のときつきあっていた。
高校の同級生で就職してからも仲良くしていた。
お互い結婚してからは遠く離れすっかり忘れていて交流がなかったが、たまたま年賀状がきっかけでメールをして、そして偶然その男友達がこちらに転勤になったので半年前に15年以上ぶりに会ってみたというわけだ。
会う前にいろんな想像をした。
「これからもときどき会おうか」なんて言われたら・・「ごめんね。私はもう傷つきたくないの」よし。これだ。
・・・「俺ならあなたのこと理解してあげられる。傷つけることなんか絶対にない」うひゃー。これこれ、この言葉が聞きたかったんだよー!
「・・うん。でも人を愛することに臆病になってるから・・・」と思わせぶりな態度をする私。
・・・「ふたりだけでゆっくり話したかったから・・もう部屋をとってあるんだ」
ええっ。なんて大胆。まあ知らない仲じゃないけど、もう私はそんな人の道に外れた行いからは卒業したのよ。
「でも・・」「いいよね・・・?」
・・・・・妄想の世界で勝手にやってろ!ってハナシである。
25年前を知っていてさらに15年の時を超えて再会した。
若い頃はピンクレディのミーちゃんに似てると騒がれた(誰にだよ?)こともあった私だったが、「あの頃のまま歳だけとりましたってカンジ」と意味不明な評価をされた。
ま、彼もそれなりに年をとってはいた。
でも話すほどになつかしくもっともっといろいろと話がしたかったのは事実だ。
本の話など趣味も合うしもっといろんなことに対する考えを聞きたいと思った。
そういう「話せる」相手だ。
ただ私も男友達もごくまともな生活を送る人間なので、残念なことに実際そういう関係になることはないだろう。
お互い家庭もあり大切にしていくものもはっきりしているし、かといって「友人としてたまに会う」といっても状況が許さないだろう。
そもそも会ったり電話したりするわけでもないので「友達」とも言えないんだろうな。
私は以前から、長い人生ときどき声を掛け合ったりできる異性の友達がいたらいいなと思っていた。
ダンナとは違った男の視点で物事を見てなおかつ言葉がしっかり通じて「話せる」男友達。
同じ人間として信頼して安心して、人生のことや趣味のことなど自分と違った視点からの考えを聞けたらいいな、そう思っていた。
同じ物事だって人が違えば切り口が違う。
男の視点はやっぱり私とは違っているから違う見方を知ることは刺激にも勉強にもなる。
「ヤるヤらない」「待つ待たない」そんな関係じゃない。
ひところは男と見れば射程圏内かどうか確認した上で一応照準を絞ってみたものだったが、今はそんなこと求めてないのだ。
重松清の「ビタミンF」に昔の彼女だったかの電話番号が書いてある紙切れを大切に持っている中年の男の話がある。
実際電話する気はない。それは「パンドラの箱」だから。
ただお守りみたいに番号を持っているだけでいい、そんな気持ち。
そういう相手がこの空の下に存在しているということ、お互い元気で生きていて、もし縁があれば運命がまた引き寄せてくれることもあるだろうと思えること。
そんなことだけで心がほわっとあったかくなるし「生きていればいいこともあるさ〜」なんて思えたりする。
メールの返事を書く。
「暑いね」のあとに、赤いハートのマークを入れてみた。
「ゴカイされちゃうな」と笑顔のニコニコマークを入れなおして、くすっと笑いながら返事を送った。
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