癒しの庭仕事

2003年11月5日 日常
庭にミヤコワスレが満開である。
「都忘れ」という美しい響きを持つこの花には何か由来があったっけ。
おりこうなパソさんに聞いてみる。

・・・鎌倉時代の承久の乱で敗れた後鳥羽上皇の息子、順徳天皇が20年間も流罪になった佐渡で「この花を見ていると心が落ち着いて都を忘れることができる」と言ったという言い伝えより。
花言葉は「また会う日まで」「別れ」。

ふんふん。毎度パソさんありがとう。
ひとつかしこくなりました!ということで、伸びてたおれそうになっているミヤコワスレに支柱をたててやる。
ミヤコワスレはいい。
宿根草だから植えっぱなしで毎年その季節になると花を咲かせてくれる。
自分で勝手に根をはってどんどん増えていく。
あまり日当たりのよくないうちの庭に合ったらしく、ほんの3株植えたはずが増えてしまって、この季節、庭中の木の根元はミヤコワスレの可憐な紫色に彩られる。
本当は5月頃が花の時期らしいが、私がなんかのひょうしに冬に枯れた地上部を刈ってしまったため、春には花をつけずに秋に咲くようになってしまったのだ。
でもまあ、菊に似たこの和風の花は秋が似合う。

花が少ないこの季節に咲いてくれるのもうれしい。
紫の小さい実を鈴なりにつけた紫式部や、植えたばかりのパンジーやビオラ・アリッサムの黄や紫・オレンジ・白となかなかにマッチして風情のある庭の風景になっている。
これまた植えっぱなしのクリスマスローズもそろそろ出番、とばかり存在を主張しはじめる。

用意していたチューリップの球根もやっと植える。
春咲きの花の苗や球根を手に取ると、その中に未来への希望が詰まっているようで私はいつもうれしくなる。
タイムカプセルを埋めるみたいに、少し先の未来を思い描いて球根に土をかける。
チューリップが咲いてパンジーが満開になる頃にはまた新しい生活が始まるなあなんて思いながら。

庭仕事(草取りは除外!)をしていると気持ちが豊かになる。
毎日の生活で忙しくて気持ちがギスギスしてるなと思うときこそ、土や草の匂いがクスリになる。
人間の世界とは関係なく、季節になると毎年確実に芽を出し花を咲かせる木々や草花ってすごいなあと思うとき、日常の些細なことでクヨクヨウジウジする自分が小さく思える。

私は木の花が好き。
草花のような華やかさはないけれども、いつでもそこにどっしりと構えていて時期がくれば確実に花を咲かせる。
葉を落として表面上は休んでいるように見える冬の木々も、内部では着実にエネルギーを蓄えてそのときがくるのを待っているのだ。
そうありたいものです。

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