花の命は短くて

2004年4月3日 日常
桜が満開。
近所の土手の桜並木も青い空を背景に今を盛りと咲いている。

桜はその花ひとつひとつも可憐でかわいらしいがやっぱり群生の美。
たくさんの桜が咲き誇っているさまを遠くから眺めると、ぼわんとそこだけ薄桃色に浮き出たようでなんとも言えず美しい。
そしてなんといっても風に吹かれて散る桜吹雪だ。
よくぞ日本に生まれけりと思うのはその一瞬。

新聞を読んでいて、ソメイヨシノがお花見のために品種改良されたものだと知る。
だから、葉より先に花が満開となるのだと。
でもその寿命は山桜に比べてとても短く、幹で何か作ろうとしてもほとんど中が空洞で使い物にはならないそう。

美しい花を咲かせるためだけにエネルギーを使う。
命を削ってまで人間に美しい花を見せてくれる・・・そう思うと、ありがたくその美しさを鑑賞させていただかなくては桜に失礼かなあと思う。

私は北国の生まれ。
桜は5月の連休のものだった。
梅・桃・桜が4月の下旬から一斉に花を咲かせる。
田んぼにはおたまじゃくしが泳ぎ、たんぽぽやれんげが野原一面に咲き、山里に遅い春が訪れる。
それは大地のエネルギーが目を覚まし一気に芽吹きの季節を迎えたかのようだった。

首都圏で生活するようになってから「入学式に桜」のシーンを見ると「昔、雑誌で見たとおりだ・・」と毎年のことなのにそのたびに感心してしまう。
北国では入学式の季節はまだまだ寒く、悪くすると雪が舞ったりもしたから。
都会の方では桜に出迎えられて入学式を迎えるんだなあ、とその暖かさ明るさに少しばかりあこがれた。

今年の桜は卒業式には3分咲きだったし、入学式にはもう散っているかも。
息子の晴れの日にベストショットは撮れそうにないかな。

☆桜とチューリップの写真、追加しました。

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