皿洗い奉行

2004年7月29日 日常
台風のおかげでひさびさに涼しい朝。
さわさわと吹く風と雨の音でしっとり落ち着くー♪

「夏休みには『手伝い』ではなく『仕事』をさせましょう」。
学校からそんなお手紙がきていたので、コドモたちにも働いてもらっている。
「手伝い」と「仕事」の違いは・・・責任の違いだろうか。
「仕事」となれば「きょうはやりたくないなあ」とか「きょうは時間がないからやめよう」というのは許されないということだ。
ふだんは私の怠慢で家の仕事などさせてない(かえってめんどう)ので、最初はブツブツ文句を言いながらやっていた「お仕事」だが、一週間過ぎてなんとか形になってきた。

娘の仕事は「洗濯」。
一日の終わりに洗濯物を回す。
朝はあわただしいのでうちでは洗濯はたいてい夜。
寝る前に干す。今の季節なら薄いものなら朝までには乾いているし、そのまま室内に干したままで乾くので外に出す手間がいらない。
寝る前の30分ほど、私たちが本を読んだり軽く片付けをしたりしているとき、娘は洗濯物を干して仕分けをしてたたむ。
みんながくつろいでいるときにお仕事をするのはイヤだろうなあと思ったが、ていねいにきっちりとたたまれた洗濯物を見ると私と違ってしっかり者だなあと感心する。
ダンナと同じA型の血か。
でもそれなら普段から身の回りも片付けていただきたいものだけど。

さて生活力全般が低い息子のお仕事は「皿洗い」。
中学生にもなって、好き嫌いが多くて残したりテレビを見ながらの犬食いだったりで食べこぼしたりする息子。
めんどくさがりだし人のことまでやりたくないのがふだんの生活からありあり。
が、皿洗いには思わぬ才覚があった様子。

夏で水が気持ちいいからか皿がきれいになるのが達成感があるのか、文句言わずやり終わると「・・・よし」とつぶやいたりする。
つい洗剤や水がもったいないと思う私と違って、泡はぶくぶく水もジャージャーなのだが・・・力を入れて洗っているようなので台所にふせられた食器を見るとやけにきれいになっている。
手触りがそれこそ「キュキュット」なのだった。

それまではお残しが多かった自分の食生活も見直したようで、やけにきれいに食べるようになる。
テーブルを拭く手間がかかってめんどうだと気がつき、食べこぼしもなくなる。
洗う側からの立場で物事を見るって大切でしょ?と言うと素直にうなづく。
よしよし・・と思っていると・・・。

「食べ物が残ってるとよけいな仕事が増えるから残さないで」。
「こぼしたものはちゃんと拾って」。
「口をふいたティッシュとか皿にのせないで。ゴミは自分でゴミ箱に入れて」。
「いつまでも食べてる人は便に乗り遅れてるから自分で洗って」。
人にも厳しく要求し、それがまたいちいち細かい。
思わぬ「皿洗い奉行」ぶりを発揮する息子。

とにかく洗いがラクなようにラクなように、と考えているらしい。
そして・・・・洗いながら娘にとどめの一言。
「ちゃんと皿もなめとけよなー!洗うの大変だから」。
・・・・これぞ究極の美皿術(?)か。

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