携帯を新しくしてから一週間が過ぎる。

その間、私がしたことというと・・・
マナーモードにしたこと。
非通知じゃなくしたこと。
職場から自宅へ電話2回。
主婦仲間にメール1回。
それだけ。

前に初めて携帯を手に入れたときなんて、うれしくておもしろくていろんな機能を使ってみたものだった。
今までの私の携帯は今どき写真もとれないやつだったので、おもしろがって写真くらい撮ったり送ったりしてもよさそうなもの。
なのに・・・今の私には携帯への興味は優先順位が低く、もうとにかく出先で連絡の電話ができればそれでよし。
職場ではマナーにしたまま机の中だし、帰ってくれば家電があるし。
主婦仲間もわざわざ携帯にまで電話しないし。
用があれば電話するので、最近ではメールも特に必要性を感じないし。
いつのまにか消滅するメル友もいらないし。

ふと思う。
恋人がいるときだったら、写真も撮れていろんな機能が使える携帯はとっても便利だったんだろうなあ・・・。
それと同時にいつでもどこでも縛られてるみたいでめんどくさかっただろうなあ・・・。

中学生の頃。
初めて男の子とつきあい始めた私はたまらなく「伝書鳩」がほしかった。
隣の家で伝書鳩を飼っていることを知ったときには、一羽盗んでこようかと思うほど、伝書鳩にあこがれた。
自分専用のハトに好きな男の子への手紙を結びつけて窓辺から飛ばすのである・・・。
ハトが手紙を運びその返事を持ってきてくれる。
そのことがたまらなくロマンチックに思え、夢見る少女の心をくすぐった。

今思うと、私も知らないその子の家をはたしてハトが知ってるかどうかは知らないが・・・。
一家に一台の黒電話の時代、親を通さずに直接好きな子と連絡できるなんて夢のように思えた。
いつでもどこでもダイレクトに連絡ができ、写真や動画も送れる今と違って、想像とか妄想とかそんなことが恋愛のけっこう大きい部分をしめていた時代。
待つことが楽しかった時代。

そんな話を娘にしたら「でんしょばとぉぉぉー?」と笑われた・・・。
「速さが命」の情報化社会に生きていると、いつのまにかロマンの心を失ってしまう。
まあそれも時代の流れ。

それでもやっぱり思う。
大きく開け放した窓から青い空に向かって「私の気持ちをあの人に伝えて」と伝書鳩を放つ。
そんなあこがれを持てた時代に恋愛の一歩が始められてよかったなあーなんて。

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