コラテラル

2004年11月3日 映画
「コラテラル」を見る。
トムトム(クルーズ&ハンクス)の映画にハズレなし!と思っている私を裏切らないすばらしい出来!
「コラテラル」とは「まきぞえ」という意味だそう。
なるほど。

印象的なロスの美しい夜景にバッハの「G戦上のアリア」などの雰囲気たっぷりの音楽が重なり、そして殺し屋とタクシードライバーという二人の男の人生が交差する・・・。

そして!
「初めての悪役に挑んだトム・クルーズの映画」を見にいったつもりだった私をうならせたのは、相手役のタクシードライバー、ジェイミー・フォックス。
ノーチェックの俳優さんだったのだが、いったい何者!?
夢はあるけれど一歩踏み出してかなえることまではしない・・というありがちで真面目な一般市民なのに、いざとなれば冷徹な殺し屋とも対峙する。
それはひとえに彼の心にあふれる慈愛ゆえ・・・。

物語が進むにつれ、彼の人物像にぐいぐいとひきこまれる。
殺されてしまった人物に対して「妻子がいるんだろうに・・」と相手の立場を想像して心を痛める場面や、トムに対して「何か生い立ちに不幸なことでも・・・?」と尋ねる場面。
ラスト近く、自分の命をかけても愛する女性を助けようとする場面。
・・・ジェイミーの勇気と思いやりの心、もうとにかくその他もろもろにズキューン。

彼の演技と存在によって、トム・クルーズも光る。
「冷徹な殺し屋」というには、どうにもさわやかさとか誠実さといった好青年(青年でもないか)ぶりが透けて見えるトム。
なので、悪役は無理だよー・・・とは思ったが。

「ラストサムライ」のときも一生懸命、日本語と刀での立ち回りを練習したというけれど、今回もきっと殺し屋役になりきるために一生懸命やったんだろうなあ。
この前「金八先生」を見ていたら、トム・クルーズは字が読めないためにセリフを人に読んでもらって、それを一生懸命覚えるという努力の人なのだということを初めて知った。
「ラストサムライ」同様、その懸命さがスクリーンを通して伝わってくる。

いやー。いい映画を鑑賞させていただきました。
きっと男性のほうがその心情がわかり、より楽しめるかと思います。

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