実家の母と電話で話していたときのこと。
「お正月に帰った来たら買ってほしいものがあるんだけど」とのこと。

「なに?」と聞くと「でー・・びで・・びでお・・じゃなくて・・・ヨン様の・・」という母。
「えっ、もしかしてDVD?」。
「そうそうその『デーブイデー』」。

地方に住む母の年代にとっては「ディーブイディー」の発音は難しい。
なんたって郊外型スーパー「SATY」だって「さてい」である。
田んぼの真ん中に「SATY」が出店すると聞いたとき、妹と二人で「SATYはここらじゃのばーちゃんたちには発音難しいからたぶんみんな『さてい』って言うね」と話していたが・・・
その通り、ネイティブのばーちゃんたちにとっては「さていさいぐべえ(サティへ行きましょう)」の世界だった。
ちなみに「下着泥棒」がのどかな田園地帯に出没したときも「ぱんていどろぼう」であった。
「パンティ(女性物下着)」・・という言葉ももはや死語であるが、「ぱんてい」というその発音はなかなかフシギななつかしい響きがある。(←意味不明)

さて「デーブイデー」である。
ビデオも操作できない70の母がなにゆえDVD・・・?
「おとうさん、だまされたんだよ。役場に来ている人に勧められて『奥様にどうですか』って『冬のソナタ』」。
・・・どうやら父が「冬のソナタ」のDVDのセットを買ったようである。
2005年のカレンダーもサービスでもらったとのこと。

ヨン様ファンの母は「冬ソナ」ならテレビで何度も見ているはずだし、最近は「ミニョンさんもいいけどミンチョルさんもまた別の魅力がある」とイ・ビョンホンに浮気していたはず。
が、父が「母が好きだろう」と気をきかせてDVDのセットを買ってくれたということらしい。

が、実家には「DVD本体」がない。
どーやって見るんだよ・・・。
ソフトが届いてから父は「買えば『冬のソナタ』が見られるって言われたから買った。だまされた」とブツブツ言っていたというが・・・。
それはたぶんじーちゃんの早合点で、だまされたわけじゃないと思うけどな。

田舎での悠々自適な二人暮しの父母が、「冬ソナ」のDVDを前にしてあーでもないこーでもない、と文句を言ったり笑ったりしている場面が思い浮かぶ。
それにしてもじーちゃん、ポンと「冬ソナDVDセット」をばーちゃんのために買うなんてなかなか気がきいてるじゃんよ。
年明けには、実家はヨン様ファンの近所のばーちゃんたちがつどうサロンとなるに違いない。

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