「魂萌え!」桐野 夏生 を読む。
本文中より。
「自分が産んで育て、愛おしくてたまらない存在だった子供たちの心が、いつしか自分に寄り添わなくなったと感じられて久しい。
家事育児に専念してきた自分の時間とはいったい何だったんだろう。
良い母親だったはずの自分が成長した子供たちに顧みられなくなっていく。
夫も貞淑な妻の自分を裏切っていた。
これからは、母でも妻でもない時間を一人でたっぷりと生きなくてはならないのだ。
どうすればいい」。
「どうせこれから先は喪失との戦いなのだ。
友人、知人、体力、気力、金、尊厳。数えだしたらキリがないほど、自分はいろんなものを失うだろう。
老いて得るものがあるとしたら、それは何なのか、知りたいものだ」。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
読後感、けっこうサワヤカ。
59歳の主婦が主人公。
桐野作品はドロドロなストーリーが多くそれが魅力だったりするのだが、これはひとあじ違う。
夫を亡くした60寸前の世間知らずな主婦の日常にいかにも起こりがちな出来事の数々。
夫の愛人の発覚・子供たちの遺産争い・主婦友達とのいざこざ・自分にふりかかる恋愛。
うーん・・・なんだかものすごく身につまされる。
桐野・・・ちょっとね、と思っていた人にすすめたくなる。
若い方にはいまひとつ理解しにくいと思うが、40代以降の女性ならリアルに共感できると思う。
なんだか私もいますぐにでも未亡人になりたいっっっ!と思ってしまった。
本文中より。
「自分が産んで育て、愛おしくてたまらない存在だった子供たちの心が、いつしか自分に寄り添わなくなったと感じられて久しい。
家事育児に専念してきた自分の時間とはいったい何だったんだろう。
良い母親だったはずの自分が成長した子供たちに顧みられなくなっていく。
夫も貞淑な妻の自分を裏切っていた。
これからは、母でも妻でもない時間を一人でたっぷりと生きなくてはならないのだ。
どうすればいい」。
「どうせこれから先は喪失との戦いなのだ。
友人、知人、体力、気力、金、尊厳。数えだしたらキリがないほど、自分はいろんなものを失うだろう。
老いて得るものがあるとしたら、それは何なのか、知りたいものだ」。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
読後感、けっこうサワヤカ。
59歳の主婦が主人公。
桐野作品はドロドロなストーリーが多くそれが魅力だったりするのだが、これはひとあじ違う。
夫を亡くした60寸前の世間知らずな主婦の日常にいかにも起こりがちな出来事の数々。
夫の愛人の発覚・子供たちの遺産争い・主婦友達とのいざこざ・自分にふりかかる恋愛。
うーん・・・なんだかものすごく身につまされる。
桐野・・・ちょっとね、と思っていた人にすすめたくなる。
若い方にはいまひとつ理解しにくいと思うが、40代以降の女性ならリアルに共感できると思う。
なんだか私もいますぐにでも未亡人になりたいっっっ!と思ってしまった。
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