今年の夏は越えられないだろうと思っていたハム子が、天に召された。
2年8ヶ月の生涯。
うちにきたハムちゃんたちのなかでは一番の長生きだった。
ハムを飼って8年ほどになる。
体が小さいだけに暑さ寒さに弱く短命な生き物である。
前の日まで元気だったのに寒い冬の朝突然動かなくなっているとか、ペットショップから買ってきてしばらくしてもいつまでも小さいなあと思ったらある日死んでいたとか。
ハムの寿命とされる2年に届かず死んでしまうことが多かっただけに、今回のハム子はひときわ愛着があった。
それまでのハムが突然死みたいだったのに、ハム子は天寿をまっとうした、といった様子。
先月くらいから毛も薄くなり白髪のように白くなった。
足取りもよたよたして、あんなに毛並みも手触りもよくぷくぷくと柔らかかった体も、やせて小さくなった。
それでも、私や娘が呼べばすぐ寄ってきたし、ヒマワリのタネやクルミなどもよく食べていた。
実家に行く前、「もしかしてハム子に会うのはこれで最後かもしれないよ」と娘に言う。
夏休みで私たちがいない間にハム子は逝ってしまうかも・・・と。
毎年、実家には私とコドモたちが先に行き、ハムたちはダンナがお盆中だけ来るのといっしょに車で移動する。
人間で言えば100歳近いよぼよぼのおばあさんといった様子のハム子なので、暑い中の車での移動は体に負担がかかるだろう。
3日ほどであれば、今年は実家には連れて行かずにうちに置いておいたほうがまだいいのかも、と私は思った。
が、娘もダンナも「置き去りはかわいそうだ」と実家行きを決行したのだったが・・・。
実家での最後の日にゲージのそうじをした。
手に乗せたハム子はひときわやせて弱々しい体になっていた。
それなのに、なぜか元気がよく動き回っていた。
思えばあれが最後の生命の炎だったのかも。
こちらに戻ってきてからは丸まって寝てばかりだった。
きのうの夕方、いただきものの今年初めての巨峰をハムちゃんたちにも分けてあげた。
ハム子もよたよたしながらも寄ってきてぶどうの一粒を受け取り、食べていたのに。
夜、寝るとき見たらゲージのすみっこで動かなくなっていた。
そのときはまだ息はあったが、朝まではもたないだろう・・・と。
・・・月が妙に明るい晩だった。
今朝、娘といっしょにハム子のお墓を作る。
庭にあるマリーゴールドの花とプチトマトをそなえて手を合わせる。
「・・・おばあちゃんちに行かなければハム子はもっと長生きできたかな」と私が言うと、「ううん。よかったんだよ。みんなといっしょにおばあちゃんちに行けて」と娘。
「今年のすいかも桃もぶどうも食べられて、最後におばあちゃんちも行けてハム子はしあわせだったとおもう」と娘、自分に言い聞かせるようにまた言う。
・・・そうだね。
ハム子ありがとう。
かわいい子ハムたちの子育ても見せてもらったし、巣に残っていたタネから芽が出たかぼちゃもプレゼントしてくれたよね。
ハム子のおかげでずいぶんなごませてもらったよ。
さっき仕事から帰ってきて、コドモたちのおやつにと今年初めての梨を切り分ける。
これはハムちゃんたちの分、とハム子の好きだった真ん中の種の部分を取り分けて・・・
ああ、ハム子はもういないんだ・・・とあらためて気づく。
夏の終わりの始まりに。
ハム子逝く。合掌。
2年8ヶ月の生涯。
うちにきたハムちゃんたちのなかでは一番の長生きだった。
ハムを飼って8年ほどになる。
体が小さいだけに暑さ寒さに弱く短命な生き物である。
前の日まで元気だったのに寒い冬の朝突然動かなくなっているとか、ペットショップから買ってきてしばらくしてもいつまでも小さいなあと思ったらある日死んでいたとか。
ハムの寿命とされる2年に届かず死んでしまうことが多かっただけに、今回のハム子はひときわ愛着があった。
それまでのハムが突然死みたいだったのに、ハム子は天寿をまっとうした、といった様子。
先月くらいから毛も薄くなり白髪のように白くなった。
足取りもよたよたして、あんなに毛並みも手触りもよくぷくぷくと柔らかかった体も、やせて小さくなった。
それでも、私や娘が呼べばすぐ寄ってきたし、ヒマワリのタネやクルミなどもよく食べていた。
実家に行く前、「もしかしてハム子に会うのはこれで最後かもしれないよ」と娘に言う。
夏休みで私たちがいない間にハム子は逝ってしまうかも・・・と。
毎年、実家には私とコドモたちが先に行き、ハムたちはダンナがお盆中だけ来るのといっしょに車で移動する。
人間で言えば100歳近いよぼよぼのおばあさんといった様子のハム子なので、暑い中の車での移動は体に負担がかかるだろう。
3日ほどであれば、今年は実家には連れて行かずにうちに置いておいたほうがまだいいのかも、と私は思った。
が、娘もダンナも「置き去りはかわいそうだ」と実家行きを決行したのだったが・・・。
実家での最後の日にゲージのそうじをした。
手に乗せたハム子はひときわやせて弱々しい体になっていた。
それなのに、なぜか元気がよく動き回っていた。
思えばあれが最後の生命の炎だったのかも。
こちらに戻ってきてからは丸まって寝てばかりだった。
きのうの夕方、いただきものの今年初めての巨峰をハムちゃんたちにも分けてあげた。
ハム子もよたよたしながらも寄ってきてぶどうの一粒を受け取り、食べていたのに。
夜、寝るとき見たらゲージのすみっこで動かなくなっていた。
そのときはまだ息はあったが、朝まではもたないだろう・・・と。
・・・月が妙に明るい晩だった。
今朝、娘といっしょにハム子のお墓を作る。
庭にあるマリーゴールドの花とプチトマトをそなえて手を合わせる。
「・・・おばあちゃんちに行かなければハム子はもっと長生きできたかな」と私が言うと、「ううん。よかったんだよ。みんなといっしょにおばあちゃんちに行けて」と娘。
「今年のすいかも桃もぶどうも食べられて、最後におばあちゃんちも行けてハム子はしあわせだったとおもう」と娘、自分に言い聞かせるようにまた言う。
・・・そうだね。
ハム子ありがとう。
かわいい子ハムたちの子育ても見せてもらったし、巣に残っていたタネから芽が出たかぼちゃもプレゼントしてくれたよね。
ハム子のおかげでずいぶんなごませてもらったよ。
さっき仕事から帰ってきて、コドモたちのおやつにと今年初めての梨を切り分ける。
これはハムちゃんたちの分、とハム子の好きだった真ん中の種の部分を取り分けて・・・
ああ、ハム子はもういないんだ・・・とあらためて気づく。
夏の終わりの始まりに。
ハム子逝く。合掌。
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