夏休みには5冊読書。
実家近くの大きくて新しい図書館で本をチョイス。
サスペンスとかステリーっぽいものを読みたい気分だったので以下の選択に。
おもしろかった順番に。

☆「13階段」高野和明
江戸川乱歩賞受賞作品。
「無実の死刑囚を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!」。
帯におどる言葉にひかれてチョイス。
お気に入りのどなたかが春から夏前くらいにレビュー書いていてぜひ読んでみたい&見てみたいと思ったし。
これはすばらしい!文句なくおもしろいっっっ!
読み始めたらやめられなり、食べる間も寝る間も惜しんで読みましたよ。
特にラスト近くの二転三転する真犯人像。
ハラハラドキドキそして、死刑制度に関する問題提起もあり。
あまりのおもしろさに、反町・山崎努コンビで映画化もされていたというのでビデオを借りてみてみる。
・・・が。内容を知っていたという部分を差し引いても・・・原作の持つ良さが出てないじゃんか。
本のラストに「原作者高野さんは映画のしあがりにあまり満足してない」とあったけど、そうだよなと思う。
原作は迷わずオススメ!

☆「クリムゾンの迷宮」貴志祐介
貴志作品はひところハマり読破。
コレは最初のころ読んだためかトシのせいか内容はうろおぼえ。
「ゲーム仕立てでおもしろかった」ことが記憶にあったので選択。
「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」。携帯用ゲーム機に映し出される文字。
出だしから展開が読めず、やるかやられるかの緊張感。
これまた途中でやめられない。
ゲームのコマとなった主人公が生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか、どんな選択が運命を決めるのか、ゲーム主催者のねらいは・・・?
読んでいるうちに「ああそうだった」と思い出すが、ラストにいくまで「どうなるんだっけ」と。それもそのはず。
ラストが弱いんだよなー。だから印象に残らなかったのか。

☆「リカ」五十嵐 貴久
お気に入りのキリカさんが書いていておもしろそうだと思ったので。
平凡なサラリーマンがネットの出会い系で出会ったリカに殺されるまでのお話。
読んでいて身につまされる、というかなんというか。
リカの壊れっぷりが恐ろしく、そして主人公が生きている普通の世界が足元から崩されていく恐怖・・・。
ネットの世界は「魑魅魍魎が跋扈する世界」の言葉に、あらためてネットの世界の恐ろしさを思う。
これも一気読みでした。

☆「姑獲鳥の夏」京極夏彦
この作家の本といえばやたら分厚くて重くて・・・と敬遠していた。
文庫版があったし映画化もされているので読んでみようとチョイス。
「京極堂シリーズ」というのがあるのは知っていたが、「姑獲鳥の夏」はそのシリーズ第一作なのね。ほうー。
「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」という映画の予告で聞いたあのセリフもあり、ああこれかと。
時代の空気とか雰囲気とかでいえばものすごく金田一耕介っぽい。
小説としては、前半の関口君との会話の内容が難しくて(これがラシイところなんだと思うが)ちょっとツラいがあとはイッキ。
映画はおもしろそうだと思った。

☆「Jの神話」乾くるみ
同じ作家の「イニシエーションラブ」がおもしろかったので読んでみようと思った。
「イニシエーション・・」では女性作家が書いたラブストーリーかとすっかりだまされたけど、本来メフィスト賞作家さんなので違うんだろうな、と。
全寮制のお嬢様女子高に繰り広げられる惨劇から始まり、女子高の様子などなかなかおもしろく読み進めたが・・・。
「おねえさま、ああ早く・・ソレを頂戴」みたいなところに着地してしまったので、あれっちょっと違ったな、と。

縁側でねっころがりながら、畳の上をわたる風にさわさわと吹かれながらの読書は最高でしたな。

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