おかあさんとお買い物
2005年12月14日 日常先週末、ここらでは一番大きな神社のお祭りがあった。
大湯祭(だいとうさい)というのが正式名称で、年末や正月に向けた品物や商売繁盛の熊手を売るための由緒あるお祭りである。
でもメインはやっぱり屋台のにぎわい。
神社の参道の両側にびっしりと屋台が立ち並び、夜などは身動きができないほどのにぎわいを見せる。
オトナとすれば寒いし混んでるしわざわざ出かけることはないお祭りなのだが。
ふだん、夜の街に出かけることがない中学生の息子にとっては一大イベントらしく、以前から友達たちと行く約束をしていた。
しかし、ここでモンダイ発生。
寒い季節だというのに息子はお出かけ用の上着を持っていない。
「今のでいいなら別にいいけど買うなら前もって買いにいかなきゃ」と言ってはいたが、息子は行動起こさず。
「あした、なに着ていけばいいの?」と言ったのは、前日の夜9時半過ぎのこと。
普段、塾などに行くときは裏地のついたウィンドブレーカー。
えーまさか今から買いに行くなんて言うんじゃないだろうな、もう夜だよー・・・と思いながら「いつものでいいんじゃないの?」と言う私の口調も自然とフキゲンに。
「だめ。あんなのは街に行くときは着て行けない」と息子。
「じゃあ、ばーちゃんち行くときのベンチコートは?」というと「・・・・狩られる」と一言。
はあー?狩られる、って。
聞くと、お祭りの夜には「中坊狩り」が横行していて、ベンチコートだとかナマイキな格好をしていると「狩られる」のだそう。
ベンチコートってナマイキなのか?
「買いに行く」と息子。
暗に「車を出せ」と言っている・・・。
上着はないから買わなくちゃなあ、とは思っていた。
トレーナーやTシャツなら自分で選んで買ってくるけど、上着は高い買い物だしちゃんと選べるか心配、という気持ちが息子にもあったようで。
・・・しぶしぶ車を出すことにする。
それでも「おかあさんとお買い物」は中学生の息子にとって誰かに目撃されたら一生が終わることらしいので、夜の闇にまぎれて車を走らせること数分。
目的地到着。
駐車場に入れると「降りてこないで」と言い残し、息子は人目を避けるようにそそくさと店内へ。
なんだよ、まったく。
でも、まあいっしょにお買い物の場面をヘタに人に見られると息子もいやだろうと思ったし、待ってりゃいいならラクチン、と缶コーヒーを飲みながら待つ。
が、待つこと20分・・・出てこない。
店内のウインドー越しにムダにうろうろする息子の姿がときどき見える。早く決めなよー・・・。
駐車場で待っている間に、やっぱり同じように夜の闇にまぎれて買い物にきたらしい息子と母、というペアが2組。
どちらも母と息子、微妙に距離を保ち他人のふりをしているのに明らかに「連れ」だとわかる。
アヤシい・・・。
すると、あたふたと車に戻ってくる息子。
「やべぇ。知ってるヤツだったし。おかあさんと買い物なんて、あいつ終わってる」。
・・・あんただってそうでしょうが。
私「さっきからずっと待たされてんだけどさあ・・・。値段で決めてよ。テキトーなやつ。着てみなきゃ似合うかどうかわかんないんだからさ。着て鏡で見て」と言って、また車から追い出す。
こういうときこそケータイかとハッと気づき、車を店内がよく見える場所に移動して息子に電話。
「なんだよ」と声を潜めて電話を受ける息子だったが、それからはやりとりがスムーズに。
車から「それそれ。そこの5900円のつるしてあるヤツ着てみて」とか「あー。どうせならMじゃなくて、着てみてよかったらLにして(大きいのを買っておけば長く着られる)」とか指示を出す。
やりとりしながらも、よほど知ってる人に会いたくないらしく、人が入ってくるたび入り口のほうをきょろきょろと見て挙動不審な息子。
でも母は寒くて暗い駐車場で待たされてるんだから見られる心配はないでしょ・・・。
10時半過ぎにやっと購入商品決定。
電話で指示を出しついでに990円のトレーナーも買わせ、帰途につく。ふうー。
息子のお買い物、まったくもって気をつかうのだった。
大湯祭(だいとうさい)というのが正式名称で、年末や正月に向けた品物や商売繁盛の熊手を売るための由緒あるお祭りである。
でもメインはやっぱり屋台のにぎわい。
神社の参道の両側にびっしりと屋台が立ち並び、夜などは身動きができないほどのにぎわいを見せる。
オトナとすれば寒いし混んでるしわざわざ出かけることはないお祭りなのだが。
ふだん、夜の街に出かけることがない中学生の息子にとっては一大イベントらしく、以前から友達たちと行く約束をしていた。
しかし、ここでモンダイ発生。
寒い季節だというのに息子はお出かけ用の上着を持っていない。
「今のでいいなら別にいいけど買うなら前もって買いにいかなきゃ」と言ってはいたが、息子は行動起こさず。
「あした、なに着ていけばいいの?」と言ったのは、前日の夜9時半過ぎのこと。
普段、塾などに行くときは裏地のついたウィンドブレーカー。
えーまさか今から買いに行くなんて言うんじゃないだろうな、もう夜だよー・・・と思いながら「いつものでいいんじゃないの?」と言う私の口調も自然とフキゲンに。
「だめ。あんなのは街に行くときは着て行けない」と息子。
「じゃあ、ばーちゃんち行くときのベンチコートは?」というと「・・・・狩られる」と一言。
はあー?狩られる、って。
聞くと、お祭りの夜には「中坊狩り」が横行していて、ベンチコートだとかナマイキな格好をしていると「狩られる」のだそう。
ベンチコートってナマイキなのか?
「買いに行く」と息子。
暗に「車を出せ」と言っている・・・。
上着はないから買わなくちゃなあ、とは思っていた。
トレーナーやTシャツなら自分で選んで買ってくるけど、上着は高い買い物だしちゃんと選べるか心配、という気持ちが息子にもあったようで。
・・・しぶしぶ車を出すことにする。
それでも「おかあさんとお買い物」は中学生の息子にとって誰かに目撃されたら一生が終わることらしいので、夜の闇にまぎれて車を走らせること数分。
目的地到着。
駐車場に入れると「降りてこないで」と言い残し、息子は人目を避けるようにそそくさと店内へ。
なんだよ、まったく。
でも、まあいっしょにお買い物の場面をヘタに人に見られると息子もいやだろうと思ったし、待ってりゃいいならラクチン、と缶コーヒーを飲みながら待つ。
が、待つこと20分・・・出てこない。
店内のウインドー越しにムダにうろうろする息子の姿がときどき見える。早く決めなよー・・・。
駐車場で待っている間に、やっぱり同じように夜の闇にまぎれて買い物にきたらしい息子と母、というペアが2組。
どちらも母と息子、微妙に距離を保ち他人のふりをしているのに明らかに「連れ」だとわかる。
アヤシい・・・。
すると、あたふたと車に戻ってくる息子。
「やべぇ。知ってるヤツだったし。おかあさんと買い物なんて、あいつ終わってる」。
・・・あんただってそうでしょうが。
私「さっきからずっと待たされてんだけどさあ・・・。値段で決めてよ。テキトーなやつ。着てみなきゃ似合うかどうかわかんないんだからさ。着て鏡で見て」と言って、また車から追い出す。
こういうときこそケータイかとハッと気づき、車を店内がよく見える場所に移動して息子に電話。
「なんだよ」と声を潜めて電話を受ける息子だったが、それからはやりとりがスムーズに。
車から「それそれ。そこの5900円のつるしてあるヤツ着てみて」とか「あー。どうせならMじゃなくて、着てみてよかったらLにして(大きいのを買っておけば長く着られる)」とか指示を出す。
やりとりしながらも、よほど知ってる人に会いたくないらしく、人が入ってくるたび入り口のほうをきょろきょろと見て挙動不審な息子。
でも母は寒くて暗い駐車場で待たされてるんだから見られる心配はないでしょ・・・。
10時半過ぎにやっと購入商品決定。
電話で指示を出しついでに990円のトレーナーも買わせ、帰途につく。ふうー。
息子のお買い物、まったくもって気をつかうのだった。
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