「男たちの大和」を見る。
泣けた・・・!
ラスト、場内が明るくなる前に「顔」を立て直せませんでした。
「ローレライ」や「亡国のイージス」「戦国自衛隊1549」でハズしていたため、実はそれほど期待していなかった「男たちの大和」。
しかも最初のシーンに出てきたのは「戦国自衛隊1549」と同じ鈴木京香だし、なんというか「現在→回想」という安直すぎる作りだし。
どうなの?と思いながら見始めたのだが、見ているうちにぐいぐいと引き込まれていく。
自分の息子とそう変わらない15歳や16歳の少年たちが死を覚悟して戦地に向かうのだ。
こりゃー母として冷静では見ていられるわけがない。
息子を戦地に出した母の役柄の白石加代子、余貴美子、高畑淳子の言葉・表情にきゅーっと胸がしめつけられ思わず涙ぐむ・・・。
そして、沖縄決戦直前に「故郷に向かって思いのたけを叫べ」と言われた若い兵士たちが甲板の上で「おかあさーん!」と涙ながらに叫ぶ場面・・・。
その時代・その場所に生き短い一生を閉じた若者たち、そしてその若者たちを送り出さねばならなかった側の気持ちを思う。
蒼井優ちゃんの曇りのない笑顔もとてもかわいく、だからこそ死による別れが悲しい。
「戦争」とは愛する人・大切な人との絆を容赦なくばっさりと断ち切るもの・・・。
「散る桜 残る桜も 散る桜」。
満開の桜を病院の窓から見ながら反町と中村獅童が話す場面に出てくる言葉。
ああ・・・と思う。
私が介護の仕事で訪問するひとりに、戦地となった南洋の島に衛生兵として6年いたおじいさんがいる。
ゲートルの巻き方とかジャングルでの暮らし方とかいろいろな興味深い話をしてくれるのだが、「生き残っちゃってね・・・」といつもいつもさびしそうに笑うのだった。
仲間がみんな戦死したのに、自分だけが生きていて申しわけない、といつも力なく笑いながら言い、「桜は散り際が肝心だからね」と話してくれたことがあった。
そんなこんなを思ったりして心情にぐらぐらと揺さぶりをかけられつつ映画は進行していき、ついに迎えた大和の最終決戦。
これがまたすごい。
激しい爆撃と魚雷攻撃を受け、吹き飛ばされる年若い兵士たち。
いやおうなく血しぶきが飛び散りモノが破壊され、これでもかと続く戦闘場面。
必要以上に長く残酷に思える描写に胸がつぶれる思いになり、圧倒的な迫力は見ていてかなりつらい・・・。
これって「ブラザーフッド」のときもそうだったな。
お国のためだかなんだか知らないけれど「戦争」とはすなわち殺し合いであり、しかもそれはエラい人たちではなく、私たちフツウの市民が死んでいくことなのだ、と。
ラスト、長渕剛の「close your eyes」がまたすばらしく、言葉ひとつひとつがストンストンと胸に落ちる。
それでまた、その歌に乗せてそれまでの場面が回想されるもんだから、もうダメダメ・・・涙ポロポロ。
周囲も鼻をすする音やバッグからテイッシュやハンカチを出す音。
終了後場内明るくなった段階で、ウサギの目だったのはやはり「ブラザーフッド」以来でしょうか。
かなりヤバい状況だった。
戦後60年だという。
映画館の年齢層はいつもより高く、初老の方々もけっこう多く見られた。
でも、きっと映画館にいた人たちほとんどが戦争を実際に経験していないだろう。
今年は映画でもテレビでも戦争映画が多かったが、乱発するべきじゃないと思うなー。
戦争を扱った作品はみんなが見るべきだとは思うが、こう多いとどれが良質な作品がわからなくなる。
「男たちの大和」はかなりオススメです。
泣けた・・・!
ラスト、場内が明るくなる前に「顔」を立て直せませんでした。
「ローレライ」や「亡国のイージス」「戦国自衛隊1549」でハズしていたため、実はそれほど期待していなかった「男たちの大和」。
しかも最初のシーンに出てきたのは「戦国自衛隊1549」と同じ鈴木京香だし、なんというか「現在→回想」という安直すぎる作りだし。
どうなの?と思いながら見始めたのだが、見ているうちにぐいぐいと引き込まれていく。
自分の息子とそう変わらない15歳や16歳の少年たちが死を覚悟して戦地に向かうのだ。
こりゃー母として冷静では見ていられるわけがない。
息子を戦地に出した母の役柄の白石加代子、余貴美子、高畑淳子の言葉・表情にきゅーっと胸がしめつけられ思わず涙ぐむ・・・。
そして、沖縄決戦直前に「故郷に向かって思いのたけを叫べ」と言われた若い兵士たちが甲板の上で「おかあさーん!」と涙ながらに叫ぶ場面・・・。
その時代・その場所に生き短い一生を閉じた若者たち、そしてその若者たちを送り出さねばならなかった側の気持ちを思う。
蒼井優ちゃんの曇りのない笑顔もとてもかわいく、だからこそ死による別れが悲しい。
「戦争」とは愛する人・大切な人との絆を容赦なくばっさりと断ち切るもの・・・。
「散る桜 残る桜も 散る桜」。
満開の桜を病院の窓から見ながら反町と中村獅童が話す場面に出てくる言葉。
ああ・・・と思う。
私が介護の仕事で訪問するひとりに、戦地となった南洋の島に衛生兵として6年いたおじいさんがいる。
ゲートルの巻き方とかジャングルでの暮らし方とかいろいろな興味深い話をしてくれるのだが、「生き残っちゃってね・・・」といつもいつもさびしそうに笑うのだった。
仲間がみんな戦死したのに、自分だけが生きていて申しわけない、といつも力なく笑いながら言い、「桜は散り際が肝心だからね」と話してくれたことがあった。
そんなこんなを思ったりして心情にぐらぐらと揺さぶりをかけられつつ映画は進行していき、ついに迎えた大和の最終決戦。
これがまたすごい。
激しい爆撃と魚雷攻撃を受け、吹き飛ばされる年若い兵士たち。
いやおうなく血しぶきが飛び散りモノが破壊され、これでもかと続く戦闘場面。
必要以上に長く残酷に思える描写に胸がつぶれる思いになり、圧倒的な迫力は見ていてかなりつらい・・・。
これって「ブラザーフッド」のときもそうだったな。
お国のためだかなんだか知らないけれど「戦争」とはすなわち殺し合いであり、しかもそれはエラい人たちではなく、私たちフツウの市民が死んでいくことなのだ、と。
ラスト、長渕剛の「close your eyes」がまたすばらしく、言葉ひとつひとつがストンストンと胸に落ちる。
それでまた、その歌に乗せてそれまでの場面が回想されるもんだから、もうダメダメ・・・涙ポロポロ。
周囲も鼻をすする音やバッグからテイッシュやハンカチを出す音。
終了後場内明るくなった段階で、ウサギの目だったのはやはり「ブラザーフッド」以来でしょうか。
かなりヤバい状況だった。
戦後60年だという。
映画館の年齢層はいつもより高く、初老の方々もけっこう多く見られた。
でも、きっと映画館にいた人たちほとんどが戦争を実際に経験していないだろう。
今年は映画でもテレビでも戦争映画が多かったが、乱発するべきじゃないと思うなー。
戦争を扱った作品はみんなが見るべきだとは思うが、こう多いとどれが良質な作品がわからなくなる。
「男たちの大和」はかなりオススメです。
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