7月だ・・・時間の流れのなんとはやいこと。
訪問介護でいつも行っていた一人暮らしのおじいさんGさん。
「磯野さんにもずいぶん世話になったけど、もうすぐお別れだな」。
「・・・えっ。どうして?」。
「今度施設に入ることになったから。ずいぶん前からケアマネさんに探してもらってたんだけど決まったからさ。みんなにずいぶん世話になってここまで来たけど、やっぱりここらで潮時だなあ」。
突然のお別れの言葉に驚く。
Gさんは10年ほど前に奥さんを亡くしている。
子供たちも遠く離れた場所にいるらしく訪れてくるといった話も聞かない。
配偶者を亡くして一人暮らしになっても、女性は身の回りのことや食事などわりと気を使って生活していける。
気をつかうダンナがいなくなって自由になりかえって穏やかに元気になる人もいるくらいだ。
逆に、独居(一人暮らし)のおじいさんの暮らしはなんとなくわびしい。
家具類の上にほこりがたまっていたり乱雑に物が積んであったり。
何がどこにあるのかわからずそこらへんにみんな引っ張り出してあったり。
台所にも昭和モノの食品類がごっそりそのまま残されていたり。
家の中の部分部分が奥さんを亡くした当時のままで時間が止まっている、といった様子になる。
特に、昔ながらの頑固なおじいさんだと自分よりずっと年若い娘っ子(私のようなオバサンでも)の世話になるのなんてと考える方もいて、一言も口を聞かずテレビだけ見ている方もいる。
金でやとわれてるんだからやることだけやってあとは帰れ、といった雰囲気の方もいる。
Gさんはおしゃべりが好きな方なので、かわるがわる訪れるヘルパーさんたちといろんな話をして笑ったり冗談を言ったりする。
「昔からなんだか知らないけど女の人にはモテたなあ」と自分で言うだけあって、顔立ちもなかなかいい。
ありがちな下ネタはいっさいないのもヘルパーさんたちに人気がある理由のひとつ。
週に何度かはデイサービスに行って入浴し、食事や買い物や掃除はヘルパーがやって・・・となんとか一人暮らしを営んできた。でも、弱かった足腰がここのところますます弱って、一人ではポータブルトイレに行くのがやっと。
先日は転んだきり起きあがれなくなってしまった、という話を情けなさそうに話していた。
それが「潮時」だと。
この仕事を始めて1年半。
Gさんは仕事を始めたころから通っているのでつきあいは長くなったしいろんな話もした。
体を拭いたりオムツを替えたりもしたのでなんだか他人のような気がしない。
このお仕事はお年寄り相手なのでお別れはつきものだ。
先日も「この間まで元気だったのに」というお年寄りが4人も続けて亡くなり、「こういう仕事って続ければ続けるほどこんなことが増えていくんだな・・・」としみじみ思う。
急に亡くなる方、入院したと思ったらそのまま亡くなってしまった方、施設に入る方。
もう二度と会えない。
お別れもたいていは突然で、ちゃんとごあいさつができたためしがない。
親しくなっても個人的に施設や入院先に会いに行ったりお葬式に行ったりすることはできないから。
Gさんが入所するのはいつなのか。
私たちはシフトによって訪問先が決まるので、入所間近の日にGさんのお宅に行けてきちんとお別れが言えるかどうかわからない。
梅雨空でどんよりな7月のスタート。
訪問介護でいつも行っていた一人暮らしのおじいさんGさん。
「磯野さんにもずいぶん世話になったけど、もうすぐお別れだな」。
「・・・えっ。どうして?」。
「今度施設に入ることになったから。ずいぶん前からケアマネさんに探してもらってたんだけど決まったからさ。みんなにずいぶん世話になってここまで来たけど、やっぱりここらで潮時だなあ」。
突然のお別れの言葉に驚く。
Gさんは10年ほど前に奥さんを亡くしている。
子供たちも遠く離れた場所にいるらしく訪れてくるといった話も聞かない。
配偶者を亡くして一人暮らしになっても、女性は身の回りのことや食事などわりと気を使って生活していける。
気をつかうダンナがいなくなって自由になりかえって穏やかに元気になる人もいるくらいだ。
逆に、独居(一人暮らし)のおじいさんの暮らしはなんとなくわびしい。
家具類の上にほこりがたまっていたり乱雑に物が積んであったり。
何がどこにあるのかわからずそこらへんにみんな引っ張り出してあったり。
台所にも昭和モノの食品類がごっそりそのまま残されていたり。
家の中の部分部分が奥さんを亡くした当時のままで時間が止まっている、といった様子になる。
特に、昔ながらの頑固なおじいさんだと自分よりずっと年若い娘っ子(私のようなオバサンでも)の世話になるのなんてと考える方もいて、一言も口を聞かずテレビだけ見ている方もいる。
金でやとわれてるんだからやることだけやってあとは帰れ、といった雰囲気の方もいる。
Gさんはおしゃべりが好きな方なので、かわるがわる訪れるヘルパーさんたちといろんな話をして笑ったり冗談を言ったりする。
「昔からなんだか知らないけど女の人にはモテたなあ」と自分で言うだけあって、顔立ちもなかなかいい。
ありがちな下ネタはいっさいないのもヘルパーさんたちに人気がある理由のひとつ。
週に何度かはデイサービスに行って入浴し、食事や買い物や掃除はヘルパーがやって・・・となんとか一人暮らしを営んできた。でも、弱かった足腰がここのところますます弱って、一人ではポータブルトイレに行くのがやっと。
先日は転んだきり起きあがれなくなってしまった、という話を情けなさそうに話していた。
それが「潮時」だと。
この仕事を始めて1年半。
Gさんは仕事を始めたころから通っているのでつきあいは長くなったしいろんな話もした。
体を拭いたりオムツを替えたりもしたのでなんだか他人のような気がしない。
このお仕事はお年寄り相手なのでお別れはつきものだ。
先日も「この間まで元気だったのに」というお年寄りが4人も続けて亡くなり、「こういう仕事って続ければ続けるほどこんなことが増えていくんだな・・・」としみじみ思う。
急に亡くなる方、入院したと思ったらそのまま亡くなってしまった方、施設に入る方。
もう二度と会えない。
お別れもたいていは突然で、ちゃんとごあいさつができたためしがない。
親しくなっても個人的に施設や入院先に会いに行ったりお葬式に行ったりすることはできないから。
Gさんが入所するのはいつなのか。
私たちはシフトによって訪問先が決まるので、入所間近の日にGさんのお宅に行けてきちんとお別れが言えるかどうかわからない。
梅雨空でどんよりな7月のスタート。
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