お仕事始め。
10日ぶりなので朝はなんかおっくうだなーと思いつつ出勤。

が。
本日は3件だけだったけど、いっぱいしゃべって笑って会社でもしばらくおしゃべりして帰宅。
家にいると同じ空間で同じ顔を見てるわけで。
煮詰まる、というほどではないけど、やっぱり無口なダンナとか受験生の息子とかと同じ空間にずっといるのは息がつまるってもんで。
10日ぶりのお仕事は、あーやっぱり外はいいなあというのが正直な感想。

きょう訪問したのは3人とも一人暮らしの方。
訪問ノートを見ると、12月31日の晩も1月1日の朝もすべていつもどおりにキャンセルなしでヘルパーが入っている。
独居の方でも年末年始はヘルパー訪問をなしにする場合も多い。
息子や娘宅にひきとられていく、とか、親族がごちそうを持って訪ねてくる、とか。

あーみんな年末年始もいつもどおりヘルパーのゴハンを食べて、ひとりで年末年始のお笑い番組なんか見たのかなあ・・・と思うとちょっと・・・。
と同時に私もそんなんなっちゃうんだろうなあと思ったり、自分の父母にはそんな思いはさせたくないなあと思ったり。

それでもノートには「12月31日。調理 年越しソバ。天ぷら」とか「1月1日。あけましておめでとうございます。白玉粉でお雑煮を作りました。栗きんとんとかまぼこもお出ししました」などの記録がある。
先輩ヘルパーさんたちが、少しでも年末年始気分を味わってもらおうと、食事も気をつかったんだなあとしみじみする。

92歳の一人暮らしのTさんは息子が6人もいるはず・・・。
ノートには「親族の方、訪問」など書かれていないけど聞いてみる。
「ねえ、Tさん。お正月に息子さんたち来ました?」。
「いやーみんな正月は忙しいからね。遠いしね。落ち着いたら来るって」。
「あれ?遠いって言っても都内とか千葉だよねえ。そんなに遠くもないけどねえ」。
「みんなそれぞれ生活があるからね。こんなばあさんがいつまでも生きていて悪いなあとも思うけど。今年も無事年を越させてもらったし、神様にまた命をもらって生かされてるからね。息子たちには迷惑かけないようにしないとね」。
・・・明るく笑って言うTさん。

息子を6人育てて一人も訪れることのないお正月。
話ではみんな大企業とか役所とかに勤めていてきちんと家庭を持っている立派な息子さんたちらしい。
Tさんは「息子の迷惑にならないよう」といつも言うので不満は一言も言わない。
が、Tさんサイドに立ってみれば「6人もいるんだから1人ぐらい」とも思う・・・。

息子たちの嫁の立場に立ってみれば、それぞれ生活もあるし、おばあちゃんを引き取るのもあわただしい正月に家族で訪ねるのもおっくうだというのもわかる。

実際、私もそんな嫁だった。
年末年始は毎年自分の実家行き。
正月はダンナも私の実家に毎年来ていたから、義父が亡くなってから義母はひとりで年越しをしていたことになる。
ダンナの場合、長男さんのところでほとんどお世話していたけれど、それでも泊まったりすることもなくばあちゃんはひとりだったはず。
義母ももういない。

いろんな立場があっていろんな気持ちがあって。

Tさん宅にはデイサービスでプレゼントされたちっちゃなクリスマスツリーがまだ飾られていた。
「年明けたからツリーしまいましょ。かわいいからまた次のクリスマスが来たら出して飾りましょうね」と箱に入れ始めると・・・
Tさん「そんな先のことはわからないわあー。生きてるか死んでるかなあ。いつお迎えがきてもおかしくないしなあ」とまたカラカラと明るく笑う。

「まだまだお迎えなんか来ないよー」と返すが、そうだよなあ・・・と思う。
またこのツリーをTさん宅で見られるのかどうか。
なんだかこの仕事をしていると、自分の先が見えてしまって長生きもいいもんだか悪いもんだか・・・。
やっぱり「PPK(ピンピンコロリ)」が希望だなあ。

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