「高校生クイズ」と「鳥人間」を見る頃にはもう夏も終わりだなあ、と。

いやー、なんかね、いいんだよね。
あんなふうに明確な目的があって熱くなるのって。
高校野球もそうだけれど、何かこう一年に一度発表する場があってそれに向かってがんばっていくってやっぱりいいもんだな。

涙が流せるほど夢中になれることって私にはあったのか?
うちのコドモたちにはあるのか?
精一杯全力投球した者だけが流せる涙だと思うと、自分が遠い過去に取り返しのつかない忘れ物をしてきたような思いにかられて胸がキューっとなる。

その昔、「アメリカ横断ウルトラクイズ」という年に一度の特番クイズ番組があった。
いつからいつまであったものかくわしくは知らないが、当時ちょうど東京の大学生だった私はサークルの仲間たちと3度参加した。
「ニューヨークへ行きたいかー!」。
「罰ゲームはこわくないかー!」。
福留アナの叫び声は今も耳に残る。

後楽園球場(今は東京ドーム)での○×ゲームからのスタートで、3回参加した中の一度は成田のじゃんけんゲームまで勝ち残った。
とはいっても、国内を脱出してからが「ウルトラクイズ」本番なんだけどね・・・。
アメリカ大陸に夢を馳せ、その夏のウルトラクイズのヒロインとなることを夢見た青春の1ページは今でも宝物だ。

「ウルトラクイズ」は「知力・体力・時の運」だったが、「高校生クイズ」は「知力・体力・チームワーク」らしい。
地元の高校生がV3か?ってことでここ何年か見てるけど・・・。
なんだろな。
昔のウルトラクイズみたいに「ええっこんなのも答えられるの?」「すごい!」って、こっちがビックリするような知性を問う問題がもっとあってもいいんじゃないか。

今回はオタク的知識に即答する場面が何度かあって「・・・ええっなんでこんなの知ってるの?」って逆に引いてしまったよ。
そういうのは「テレビチャンピオン・アキバ王決定戦」にまかせておけばよろしい。
逆にビジュアル的にいけてる子も何名かいたけど、その子たちはまた違った場で自分を表現できるだろうし。

私が「高校生クイズ」に期待するのはこう。
銀縁メガネで制服の第一ボタンもとめてます、寝ぐせも気になりませんよ。そんなことより広い分野での知性で勝負です。
特定分野だけに深い愛情をそそぐオタクとは違いますよ。
・・・といったおそらくはインドア派だろう3人組が、額に汗してカヌーを漕いだり手をとりあって喜んだり肩を組んで涙したりする姿である。
高校野球とはまた違った青春像がそこにはあって、それはそれでなかなかに味わい深いのだった。

それにしても勝ち残ったメンバー、やけに銀縁メガネくん多かったなー。

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