「風が強く吹いている」
2007年12月5日 読書
←10人のメンバー紹介にもなる表紙がなかなかグッド♪
駅伝には縁がなかった8人を含む10人ポッキリ(?)で臨む箱根駅伝のお話です。
コレ、おもしろいっっ!!おすすめっっっ!!
図書館にリクエストして待つこと半年、やっと手元に来た「風が強く吹いている」。
ついこのあいだ、今度の箱根駅伝の予選会ドキュメンタリーをテレビで見たばかり。
そのエピソードにわくわくしたりホロリとしたり。
「後がない直球勝負」という意味では甲子園と同じで、思わずテレビ画面の前で正座してこぶしを握ってしまう・・・といった気分に。
毎年、箱根駅伝は正月2日3日にテレビでついているんだけど、マジメに見たことはなかった。
というより、マラソンや駅伝なんてあんな苦しいものを好んでやる人の気がしれない、と思っていた。
自分のせいでタスキをつなげなかったり、順位が下がったりしたら・・とちょっと考えるだけでもそのプレッシャーに押しつぶされそう。
箱根駅伝なんぞは、全国の新年のお茶の間に大写しになった自分の苦しい顔やヨレヨレになって足元もおぼつかずに走っているさまが流されるなんて・・・。
自分なら絶対イヤだと思っていた。
が!
そうではないのだということをこの本によって知る。
「箱根」は駅伝ランナーにとって聖地なのだ。
素人が箱根を目指すお話なので、ものすごくわかりやすく箱根駅伝についても描かれていて、一冊読み終わったときにはいっぱしの「箱根駅伝」通に。
あー私は箱根駅伝についてなーんにも知らなかったよ。
箱根駅伝って10人で走るんだね。
参加できるのは、前年10位以内に入ったシードの10校と予選会を勝ち抜いた9校プラス大学関係なしの選抜チーム、計20校なんだね。
一日目は、大手町から芦ノ湖までそれぞれ20キロほどずつ5区間。
2区は「花の二区」と言われ、強い選手が走るんだね。
5区は「山のぼり」で、箱根のお山、都庁の3つ分ほどの標高を一気にかけあがるんだね。
2日目は、その逆で芦ノ湖から大手町の5区間。
6区は「山くだり」で、その傾斜で100メートル13秒で走るほどのスピードが出るんだね。
たとえて言えば坂道を自転車で両手離しで全力疾走するほどの度胸とバランス感覚が必要なんだね。
こりゃーすごいや。
もうーどれもこれも知らない世界のことで興味深い。
それより何より、同じぼろアパートに住んで箱根をめざす10人の人物がとても魅力的に描かれている。
前半は笑える場面もあり、10人もいるのにちゃんと自分の中でごっちゃにならずに登場人物が勝手に動く。
表紙のイラストのおかげもあるだろうが、なんかイメージ的に、孤高の天才ランナーは小栗くんかなあ、とか、まとめ役の先輩はツマブキかな、とか、あけっぴろげで楽しい双子は斉藤慶太・翔太かな、とか。
陸上未経験のイケメン漫画オタクには「特急田中三号」のときの塚本高史がかぶる。
そして後半、いよいよ箱根を走る場面になると、それこそ自分もいっしょに伴走している気分になり、手に汗握る。
ランナーひとりひとりが語る場面もすばらしい。
走ることの意味やそれまでの人生などを語る言葉の、どの言葉もどの言葉もムダがなくじんわり涙が出るほどだ。
最後の10区を故障をかかえた先輩が走りきれるか・・・もうこっちまでハラハラドキドキ。
残りページが少なくなり、ラストに近くなるほど、「早く読みたい!」「まだ終わらないで!」の相反した気持ちがせめぎあう。
読んだ後も興奮さめやらず。
新年が近い今の時期に読めたことは、ものすごくタイムリーだった。
その後、箱根駅伝公式サイトなどを見ると、裏方として活躍する1000人もの学生ボランティアがいることなどを知る。
選手のことなどは知らないが、なにやら今度の箱根はエースの選手が数多く活躍して見せ場も多いとか。
夏の高校野球と並んで冬の箱根駅伝、またひとつ楽しみが増えたかな。
駅伝には縁がなかった8人を含む10人ポッキリ(?)で臨む箱根駅伝のお話です。
コレ、おもしろいっっ!!おすすめっっっ!!
図書館にリクエストして待つこと半年、やっと手元に来た「風が強く吹いている」。
ついこのあいだ、今度の箱根駅伝の予選会ドキュメンタリーをテレビで見たばかり。
そのエピソードにわくわくしたりホロリとしたり。
「後がない直球勝負」という意味では甲子園と同じで、思わずテレビ画面の前で正座してこぶしを握ってしまう・・・といった気分に。
毎年、箱根駅伝は正月2日3日にテレビでついているんだけど、マジメに見たことはなかった。
というより、マラソンや駅伝なんてあんな苦しいものを好んでやる人の気がしれない、と思っていた。
自分のせいでタスキをつなげなかったり、順位が下がったりしたら・・とちょっと考えるだけでもそのプレッシャーに押しつぶされそう。
箱根駅伝なんぞは、全国の新年のお茶の間に大写しになった自分の苦しい顔やヨレヨレになって足元もおぼつかずに走っているさまが流されるなんて・・・。
自分なら絶対イヤだと思っていた。
が!
そうではないのだということをこの本によって知る。
「箱根」は駅伝ランナーにとって聖地なのだ。
素人が箱根を目指すお話なので、ものすごくわかりやすく箱根駅伝についても描かれていて、一冊読み終わったときにはいっぱしの「箱根駅伝」通に。
あー私は箱根駅伝についてなーんにも知らなかったよ。
箱根駅伝って10人で走るんだね。
参加できるのは、前年10位以内に入ったシードの10校と予選会を勝ち抜いた9校プラス大学関係なしの選抜チーム、計20校なんだね。
一日目は、大手町から芦ノ湖までそれぞれ20キロほどずつ5区間。
2区は「花の二区」と言われ、強い選手が走るんだね。
5区は「山のぼり」で、箱根のお山、都庁の3つ分ほどの標高を一気にかけあがるんだね。
2日目は、その逆で芦ノ湖から大手町の5区間。
6区は「山くだり」で、その傾斜で100メートル13秒で走るほどのスピードが出るんだね。
たとえて言えば坂道を自転車で両手離しで全力疾走するほどの度胸とバランス感覚が必要なんだね。
こりゃーすごいや。
もうーどれもこれも知らない世界のことで興味深い。
それより何より、同じぼろアパートに住んで箱根をめざす10人の人物がとても魅力的に描かれている。
前半は笑える場面もあり、10人もいるのにちゃんと自分の中でごっちゃにならずに登場人物が勝手に動く。
表紙のイラストのおかげもあるだろうが、なんかイメージ的に、孤高の天才ランナーは小栗くんかなあ、とか、まとめ役の先輩はツマブキかな、とか、あけっぴろげで楽しい双子は斉藤慶太・翔太かな、とか。
陸上未経験のイケメン漫画オタクには「特急田中三号」のときの塚本高史がかぶる。
そして後半、いよいよ箱根を走る場面になると、それこそ自分もいっしょに伴走している気分になり、手に汗握る。
ランナーひとりひとりが語る場面もすばらしい。
走ることの意味やそれまでの人生などを語る言葉の、どの言葉もどの言葉もムダがなくじんわり涙が出るほどだ。
最後の10区を故障をかかえた先輩が走りきれるか・・・もうこっちまでハラハラドキドキ。
残りページが少なくなり、ラストに近くなるほど、「早く読みたい!」「まだ終わらないで!」の相反した気持ちがせめぎあう。
読んだ後も興奮さめやらず。
新年が近い今の時期に読めたことは、ものすごくタイムリーだった。
その後、箱根駅伝公式サイトなどを見ると、裏方として活躍する1000人もの学生ボランティアがいることなどを知る。
選手のことなどは知らないが、なにやら今度の箱根はエースの選手が数多く活躍して見せ場も多いとか。
夏の高校野球と並んで冬の箱根駅伝、またひとつ楽しみが増えたかな。
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