先週、娘の中学校で参観・懇談会があった。

新入生の男の子たちの甲高い声や真っ白いスニーカーになごみつつ、階段を上がって3年生の教室に行く。
ああーついこの間まで息子がここにいたっけなあー、と思うほど時のたつのは早い。
ちっちゃかった娘も3年生になっちゃったか、としみじみ。

教室をのぞくと入試のシステムを学ぶ、みたいな授業。
・・・あ。受験生か。
なんかなー、これまたつい最近まで受験生の母をしていたと思ったらまただよ。

黒板には「公立入試・前期・後期」や「私立入試・説明会・個別相談会」などの文字が。
ひととおりやったからこそわかる県独自の複雑な選抜システム。
息子のときを思うと、やはり3年になったばかりのころ説明があったが、なんのことやらさっぱりよくわからなかったのを思い出す。

ひととおり経験して学んだよ。以下。
うちの県では学校は具体的な進路指導をしない(してはいけない)。
だから、親がそのシステムを理解して動いていかないと、どうにも受験を乗りきっていけないのが現実。後手後手にまわってしまう。
わからないから塾に頼ることになるが、その塾もさまざまあってどこに預けるかによって歴然と親の負担が違ってくるのも現実。

そして、3年の今の時期になってからではもう時すでに遅し、ということもいくつかある。
ひとつは内申点。
学年の最後の評定が選抜の資料になるが、1年2年のものはもう出てしまっているのでとりかえしがつかない。
もうひとつは選抜書類に書く「生徒会活動・特別活動・認定資格」など。
「○○委員」を経験していた、とか「英検○級・漢検○級」取得、とかいう記述があれば書類がさびしくない。逆にいうとこういうのがないと、書類の項目が白紙になりとってもさびしい。
これだって、1年2年のうちにやっておけばあとがラクだ。

そして、私立入試の決め手となる県の統一業者テストの成績。
3年になると一ヶ月に一度、そのテスト(一回4000円ですよ・・・)がある。
3年の一学期のうちは部活が忙しく受けない子も多々いるのだが、この時期から受けてこそ、意識付けが明確になり9月以降の成績につながる(一度や二度ではコツがつかめず点数につながらない)。

などなど、息子のときは「えー。知らなかったよー。今からじゃダメじゃん」と思うことが多かった。
逆に娘のときは中1のときからそのシステムを知ることができた。
同じ受験生の母でも情報格差があることで、戦いの進め方に有利不利があるって・・・これってどうなのよ?
どうもこの県の選抜方法は私には納得いかない。
まあ、娘の次の年からはシステムが変わるらしいんだけどね。

娘は春期講習から大手の受験塾に転塾。
娘が転塾する!と言い出したときは、入塾金・テキスト代・テスト代・所雑費など頭をよぎった。
が、いやいや通われるよりは、金はかかるが行きたい!というところに行かせたほうがあとあとお互いに納得できる。
大手受験塾に行かせてればよかったか、と息子のときは何度も迷ったことを思うと、これも神の必然か?と。
息子のときみたいに、大海原に私と息子だけが乗った手漕ぎボートで乗り出し雨風に翻弄される、みたいな精神的にキツいことは今回は避けたかったため、もある。
入れてみて思う。・・・情報と安心はお金で買えるものだったんだ。
やっぱり世の中、なんだかんだいって金なのか・・・きびしい現実。

夜中にハムちゃんのゲージを見る。
短い手足をいっしょうけんめい使ってまわし車をカラカラと回しているハムちゃん。
ときどき止まってはつぶらな真っ黒いひとみをこちらに向けて「おかあさん!見て。がんばって走ってるよ」とでも言いたげな顔をする。
それを見ると、なんというか・・・ああーハムみたいにぽやぽやっとした娘も受験レースに参戦しなければいけないのか?と心が痛いよ。

卒業までの一年、いつごろどんなことが待っているのか一度経験してわかっているだけに、先が思いやられる。
コドモの悲しい顔とかつらい顔は見たくないもんなー。
でも、やっぱりそれを自力で乗り越えていかなくちゃ大人への階段は登れないもんなー。
がんばってそして自分の力で目標に到達した、という経験はものすごく大切だもんなー。

男の子と女の子じゃまた少し違いもあるだろうし、やっぱり受験塾のサポートは違うんだな、と感心する場面も多々あるし、またまた波乱の1年になるのかどうなのか。

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