「告白」ほか読書

2008年12月18日 読書
クリスマスや年末も近いのにどうも季節感がないなあ。
息子の高校は今週末で終了、娘の中学は来週で終了。
コドモたちが小さいころなら「やったー冬休みだ!クリスマスだ!おばあちゃんちに行く!」と指折り数えて待ってたころだけどねえ。
いまひとつ寒さもないからかなあ。

「灯油18リットル1080円」の表示を見るとものすごくソンした気分になります。
シーズン初めに1780円で買ったのを使ってるんだよ・・・。
つい毎度の習慣で容器がある分買ってしまったのだった。
ひとつずつ買えばよかった。パカだったー。

読んだ本、記録しておかないと忘れてしまいます。
年々ボケてるわー。
全部図書館に返してしまったあとなので記憶も確かではありませんが。
ここ3ヶ月ほどで何冊か読んだけどおもしろかった順に。

「告白」湊かなえ。
デビュー作なんだそう。よく構成されていていて完成度が高いなあー。
文体もやさしくさっくり読める。
娘を校内で亡くした女性教師の「告白」から始まる。犯人はクラス内の男子生徒2名。
事件を「告白」という形で、先生・クラスメイト・犯人A・犯人B・犯人の母からそれぞれ語らせ真相に迫っていく。
最後まで読むとパズルがパチっとはまったように事件の全貌がわかるので一気に読んでしまった。
犯人と犯人の母の告白のくだりでは、同じ出来事でも「息子から」「母から」と見る角度が違うとこんなふうに誤解を生むのだなあと身につまされた。

「ひゃくはち」早見和真。
夏に映画化されましたね。リンクのハマちゃんおすすめでした。
DVDはまだかな。原作先に読んじゃいました。
神奈川県の甲子園常連校の補欠部員だった会社員が主人公。
現在と過去(高校時代)を行き戻りつして話はすすんでゆく。
「封印した過去」という言葉から、野球部時代に何か事件があったのだと推測でき、それがまた「なに?なに?」と読ませるー。
そこに描かれているのは「野球一筋」というエリート球児のイメージとは遠く・・・。
タバコ、酒、ナンパ、妊娠。これがお話のことなのか、それとも本当にこんなもんなのかはおいといて。
男子高校生だもんなあ、けっこうドロドロしてるんだなあーと興味深く読む。
と同時に男子高校生の母としてちょっと「えー・・」と息子たちの別の顔をのぞいたような気も。

「東京島」桐野夏生。
無人島に40過ぎの清子と夫が漂着。
そして三ヶ月後に23人の日本人の若者が流れ着き、その後中国人集団やフィリピン女性たちも加わる無人島生活。
はじめのうちは逆ハーレム状態で、決して若くはない清子をめぐって男たちの抗争があったり清子が誰の子かもわからない子を身ごもったり・・・さすが桐野さんだなあと。
出てくる男どもがまたなんというかろくでもないヤツばかりで。
それでも無人島という極限状態になるとああなるんだなあ。
一読の価値あり。

「みなさん、さようなら」久保寺健彦。
思いのほか読み始めたらやめられず、さくっと読めた。
けっこう長編なんだけどね。実話?と思わせるほどのリアリティがあり、主人公に共感しつつクスッと笑ったりホロリとしたり。
畑の中の一軒家で育って、畑の中の一軒家に暮らしている私は濃厚なコミュニティの中で生活したことがない。
小学校の全員が同じ団地の住人でいつどんなときでもいっしょにいる、っていう生活はどんなだろうか。
団地のコミュニティセンターで体も鍛え本も読み、団地の中のケーキ屋で働き・・・どこに行っても顔見知りになっちゃうし、行動がまるわかり。
そんなのはわずらわしいな、と思う反面、中庭に出ればいつでもみんな集まっている、とか、ベランダに出て鈴を鳴らせばすぐに同級生がパネル一枚隔てて出てきて話ができる、なんてちょっぴりうらやましくなるのだった。
しかも団地の中で人生を完結させてしまえる、なんてすごいなあ、と。

あと何冊か、ああー「親の品格」(→ベストセラーですが目新しいことは特にない)とか「死因不明社会」(→チームバチスタの白鳥さん登場)とか。

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