受験もいよいよ終盤。
娘、県立後期の願書を出しに行ってきた。

少しずつ春めいてきた朝の空の色を見て、2年前の息子の受験のときもそうだった、と思い出す。
私立受験のときはまだ真冬の空。
県立前期受験のときはすこーしだけ春の色が混じる。
県立後期受験のときの朝の空は春の色に染まっているはず。
霞かかった水色に少し紫やピンクが混じるそんな朝の空。

私立は合格し前期は落ちてここまでは予定通り。
あとは後期を残すのみ。ここからが本番!
抱えていたボールをひとつひとつ置いていって、あとは残りのひとつを丁寧に置けばいい。
あとがない後期へ向けてのこの期間は、悲喜こもごも入り混じって凝縮された時間が流れる。
15歳にとっても(娘は14)いい人生経験になる。
迷ってないでもうやるしかない!っていう潔さがある。
この緊張感はけっこう好き。

・・・って言えるのも二度目の余裕だよなあ。
こんな境地に達しているところを見ると、2年前の息子の受験での経験は私にとってもムダではなかったんだな。
前期なんかで受かってしまってこの貴重な経験ができないのはもったいないことだよ、とさえ思えてしまうもんなあ。
それと、娘の淡々とした姿勢かな。
同じきょうだいでも逆境(?)での処し方がこんなに違うもんかと感心する。
偏差値があがらなくてもテストで点数がとれなくてもどこ吹く風の娘。
塾のフォローも良いからだけど、喜んで塾に通い受験校も自分で決めて願書もさっさと自分で書き・・・息子のときとはまるでこちらの負担が少なくて大助かり。

前期終了後、娘はインフルエンザにかかって3日間寝たきりだった。
予防接種もしたし、外に出るときはマスク、うがい手洗いもしていたのにどこでもらってきたんだか。
「受験終わったら目が溶けるまで寝る!って思ってたけど、もういっぱい寝たあ。寝すぎて腰痛い」と病み上がりで遅れをとったはずなのにやけにすっきりした顔をしていた。
しかも私がいないすきに撮り貯めた「メイちゃんの執事」を見たらしく「水嶋ヒロ最高ー。夢に出てくる」ととろけるような笑顔。
息子は「少し危機感持てよ。ありえねー」と言うが、これっくらいでいいです・・・。

前期受験っていうのも罪作りなシステムで。
定員の25パーセントを前期で採る。
生徒会や部活動で活躍した子が合格するので、うちの子みたいなのは最初から後期ねらい。
とはわかっていても、蒔いた種が芽を出すのを期待するのは当然のことで。
仲のいい友達や部活の子たちの前期合格はショックだったらしいが、ほとんどの子が後期に向けてがんばっているのですぐ浮上。
こんなに精神的に安定してるんだー成長したなあとこっちがびっくりするほど。
っていうか、あまり危機感がないのかもね。
ダメならダメで私立は決まってるし、って思ってるのかな。
深く考えない娘の性格に感謝。感謝。

息子が「こっからが重要!こっから勝負!」と言うので、「あんたのときはほんとに大変だったよ。悲壮感の塊でこの世の終わりみたいだったよ。少し妹を見習ったらどう?来年の大学受験、もう巻き込まれるのはイヤだからね」と私。
「だれも巻き込んでねえし。心配しなくても受かるから」と息子。
だからさ、その「受かるから」っていう周囲がまるっきり見えない思い込みが困るんだよ。今から思いやられる・・・。

息子は数学がダメなので私大コース。
ここで娘に県立高に行ってもらわないとあとが苦しい。
でも娘はそれなりに学費のリーズナブルな私立を選んでくれたし、知っている子が何人か私立単願でそこに行くことになっているので、まあ県立ダメでそうなってもそれはそれで、と思う。
「文武両道」の進学高に行ったはいいけど「武担当」になってしまった息子の例(笑)を見ても、大学進学だけを考えれば私立高のほうが適してるのかもしれないし。
それと、高校もやっぱり「縁」ってあるんだろう。
学校訪問に行きたいと思っていても日程が合わなかった高校は「縁」がなかったんだろうし、娘の偏差値が最後まで上がらず目標校に達しなかったのは、最終的な受験校に「縁」があってそこが呼んでくれてるのかもしれない。
リンクのありすさんが2年前に「神様はその子にとって一番良い答えをくださいます」と書いてくれたのはまさに真実だ、と思う。

いやーこの悟りの境地。
私も経験値あがったねえー。
ただし高校受験限定。大学受験は未知数。今からドキドキ。
あと二週間。ガンバレ娘。

コメント

ありす
2009年2月13日20:36

お嬢ちゃんがんばれ!ママも頑張れ!本当に春はもうすぐ・・!

磯野コンブ
2009年2月15日10:09

☆ありすさま
ありすさんとこは最後の受験ですね。
子育てのオプションとはいえ、結果を知らせるメールが届くのを待つのはドキドキ・・・。娘は今日は最後の模試、あしたかあさってには最終倍率が出ます。これまたドキドキ。

ポピー
ポピー
2009年2月15日13:18

兄と妹で性格とか受験に対する姿勢とかが全く違うのが面白いですね。
娘さん、インフルで3日間十分に睡眠と休養とれて、かえってよかったかも。
その時は大変だけど、後から思い出せば、子供の受験であれこれ悩まされたことがいい思い出になるものですよ。
結果オーライくらいの気持ちでいけば、きっといい結果になると思いますよ。
しかし、「少し危機感持てよ。ありえねー。こっからが重要!こっから勝負!」というお兄ちゃんの熱い言動が面白すぎて、好感もてます(^^)

磯野コンブ
2009年2月18日15:18

☆ポピーさま
きょうだいって違うもんですね。今回はっきりわかりましたよ。姉と弟だったらものすごくラクなのかも。昔から「一姫二太郎」って言うもんね。
兄、やたら思い込みが激しいのが変わらず。

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索