生きていく中で偶然が重なって結果的にうまくいくってことがたまにある。

例えば去年の父の入院。
父が慢性硬膜下血腫(まんせいこうまっかけっしゅ→頭に血がたまる)で入院したのは去年の今頃のこと。

去年夏前。
法事の席で酒を飲んだ父の意識がほんの少しだけとぶということがあった。
脳梗塞でも?と私と妹は病院で検査するようすすめ、脳神経外科受診。
脳のCTなどを撮ってもらい「異常なし。あと20年はだいじょうぶ」と言われ安心する。20年も生きたら100歳オーバー・・・。

去年9月。
たまたま私が見たテレビの番組で、元気だったお年寄りが突然亡くなるという事例を見る。
離れて住んでいる娘が一人暮らしのおかあさんを尋ねたところ台所で倒れて亡くなっていた。
いろいろ調べたところ、一か月前に転んで頭を打っていたのが原因と判明。
それが、慢性硬膜下血腫。
高齢になると脳に多少の委縮があってすきまができる。そして、強く頭を打つなどが原因で少しずつ硬膜下に血がたまり、一か月後くらいにマヒなどの症状が出る。
知らない間に進行するのがこわいところ。「そのときはだいじょうぶでも、年とるとこわいなー」と思う。

去年9月末。
父が湿った坂道でころんで頭を打ったという話を電話で聞く。
「なーに。たんこぶ出たからだいじょうぶ。つばつけておけば治る。こんなので病院行くヤツはいない」と父。
テレビで見た話をして脅かし前に行った脳神経外科にいくよう強く言う。

2、3日後、娘たちにうるさく言われるからとしぶしぶ受診。
「頭はこわいからね。今はなんでもないけどあとでくるからね!」とここでも先生に脅され、そこで父は初めて頭を打つ怖さに気づく。
「何かあったときのために県立病院紹介しておくからそっちでCTとってもらって。一度行っておけばいざってときに救急車で行けるから」と、そこらでは紹介状がなければ行けない大きい病院を受診。

そして10月半ばすぎのこと。
電話すると「足が弱った。畑に行くのがおっくうだ」と言うようになる。
この時点でまさかそれが硬膜下血腫の症状だとはだれも気がつかず。

去年10月末。転んで約一か月後。
父は朝から足に力が入らず立つのもやっとだったという。
たまたまその日午後、近所のおばあちゃんが訪問。コタツ横で歩けなくなっている父を発見。
お互い高齢なのでどうしていいかわからず。

そしてそこにたまたま妹が訪問。
このころは週に一度休みの日の訪問が普通だったが、近くに用事があったし土日は東京行きで行けないのでたまたま立ち寄ったとのこと。
話はできるし手や腕も動く。でも足に力が入らない。
なんだかわからないけど「何か変だと思ったら救急車で!」と言われていたので、そのまま県立病院へ。
で、即手術!

次の日から妹は都内の娘のところへ行き私もいっしょに東京観光をする予定だったので、私も妹も5日ほど休みをとってあった。
おかげで、私もすぐに駆けつけ術後のつきそいもできた。
・・・東京観光を棒にふった私と妹は、そのとき予約していた汐留ランチもケーキブッフェも「オペラ座の怪人」もパーだったが。


父の入院、自宅療養含めてほぼ一か月。
早く発見できてすぐに頭の血を抜いたので術後の経過もよく、一年後の今も元気。
神のご加護があったとしか思えない。

あのとき、たまたま近所の人が行かなかったら?
妹が行かなかったら?
大きい病院に行く手はずが整っていなかったら?
硬膜下血腫という可能性に気づけなかったら?
脳神経外科に行っていなかったら?

偶然がここまで重なってうまくいくと、何かそういう流れになっていたのか?神様に守られているのか?と思う。

ついでにいうと、父の療養中一か月の間、母はショートステイで施設にお世話になった。
その流れがあったから、この春にできたばかりの新型ユニット式特別養護老人ホームに入所できた。
今新しい快適な個室で母が面倒を見てもらっていられるのも、去年の父の入院があればこそ。


話が長くなってしまったけれど、今回また「神がかった流れ」に遭遇。
以下、ヒミツで。

コメント

ありす
2012年10月26日23:00

いろいろあったのですね~・・・お父さま、本当によかったです。お母さまもいい施設に入れて良かったですね!

その流れに身を任せてみるのもいいのかも。今は、あまり深く考えないで次の波がくるのを待ってみる?

美藤
2012年10月27日10:41

コンブさんの暮らし方を拝見していると、ご家族ご実家のこと含めて、その局面局面で自分にできる最良の判断、対処をされて過ごされてるように思えます。だからゆるやかに、いろんな準備が整って、神がかり的な流れを引き寄せてるのではないでしょうか。そんなふうに見えます。
日記タイトルどおり、人にゆだねずに、しあわせの種をまき続けてゆくことって大事ですね。怠け者の神頼みな私には、なかなか難しいですが(笑)

お身体お大事に。ある程度年齢いくと、休養とメンテナンスは欠かせないですね、私も切実に実感してます。

リンク、ありがとうございました。
こちらにご挨拶を書き込めなかったので、気づいてくださってうれしいです。よろしくお願いします。

磯野コンブ
2012年10月31日21:49

☆ありすさま
少し前までは流れに抵抗したり逆らったりした(同じか)ものだったけれど、年とともにいいぐあいに力が抜けました。
流れに身をまかせてみると最終的には最適なところに流れ着くということかなあ。

☆美藤さま
神がかり的な流れを引き寄せる、なんかいい言葉ですね。
そんなふうに言葉にしてイメージするとますます実現する気がします。そうありたいもの。

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