雨の降る肌寒いお休みの日。
映画に行くつもりがのども痛かったので読書の日に。

酒井順子「ユーミンの罪」。
この人は「負け犬の遠吠え」の人ね。
キャッチーなタイトルがついてるけど「負け犬」は肯定されてるしユーミンも肯定されてる。
若い頃からずっとユーミンの歌に肯定されて励まされ、嫉妬などのドス黒い感情さえも「感情の黒さもシックよね」と思わされ婚期を逃してしまった、と。
それが「ユーミンの罪」。

1973年「ひこうき雲」から1991年「DAWN PURPLE」までのアルバム20枚について世相を交えて分析してある。

いやー懐かしい!
スマホ片手にユーミンのあの歌この歌聴きまくる。ユーチューブさんありがとう。
ああ私の青春はユーミンとともにあったのだわ!
と言いたいところだがそうとばかりも言えない感じ。

「サーフ天国スキー天国 」「真珠のピアス」「DAN DAN」「リインカーネーション」「ブリザード」
ここらの楽曲がものすごーく懐かしく前奏だけでゾクゾク。当時の情景とともに思い出されるんだけど、アルバムの年代と合ってない。
あれれ?学生のころはユーミン聴いてなかったんだ。
そういえばそうか。どっちかっていうと深夜放送から入った中島みゆき派だったわ。
生粋のアッパークラスのユーミンの歌はきっと地方出身のビンボー学生には合わなかったのだろう。

聴きまくったのは就職してから。
時はバブルの時代。時代のイケイケ感とマッチしてたんだね。
ユーミン聴くと自分もその気になって生活のワンシーンがキラキラしたもんだった。恋愛も仕事も臨戦態勢!って感じ。
ユーミンの湿度のないポップな歌たち、時には軍歌とも言える勇ましい歌たちは「恋愛はゲームね!ほしいものはほしいと言ったほうが勝ち!」「彼と別れたら海辺のリゾートにリセット旅して次に行けばいいかあ」みたいな前向きっちゃ前向きの姿勢を示してくれた。
ユーミンの歌を聴くだけで生活がキラキラになって恋愛至上主義ドラマのヒロインにでもなった気がした。
そこを勘違いしてフワフワしたまま年を重ねてしまったら「ユーミンはなんて罪深いの!?」と私も思ったかもね。

毎年恒例のウインターシーズンに向けてのアルバム購入はもはやイベント。
それなのにいつからユーミンを聴かなくなったのだろう。
アルバム名「ディライトスライトライトキス」あたりまでは印象深いけど?結婚する前までかな?

思いがけず久しぶりにユーミンワールドにどっぷり。
今度実家に行ったら当時のアルバム聴こう!と思って・・・旧アルジャーノンビデオと同じく再生機器がなーい!
重低音がボンボンいったあのでかいステレオももうないのねーまたまたがっくり。

コメント

ポピー
2015年7月5日0:10

デビュー曲の「あの日に帰りたい」からのファンでした。
「ベルベットイースター」「卒業写真」「海を見ていた午後」「中央フリーウェイ」「14番目の月」
なんかすべてが洋風かつ都会的でおしゃれ!

 街の灯が やがてまたたき出す ふたりして流星になったみたい・・
 右に見える競馬場 左はビール工場 この道はまるで滑走路 夜空に続くー
気のおけない男友だちとドライブしてる時にこの曲が流れていたら、気分は最高~

孤独で落ち込んだ時、ソーダ水の中を貨物船が通る ”晴れた日には三浦岬が見える山手のドルフィン”『茅ヶ崎』とかいう場所だって、都会に出たことない私は曲のイメージだけで空想を膨らませてたものです(笑)
いつもポップな恋のかけひき、ユーミンの歌詞は恋愛のバイブル、青春のあの頃を思い出させる魔法の曲。
しかし、でかいステレオもレコード針も小遣いはたいて買ったアルバムも思い出の中だね~(^^;)

磯野コンブ
2015年7月9日10:23

ポピーさま
レコード針(笑)!
バブルも昭和も遠くなったねえー。
青春の一ページをめくるたびにBGMで流れるのはユーミンとサザン。
ずいぶんあとになってから山手のドルフィンに行く機会があって、ドルフィンソーダをオーダー。ソーダの色が濃くて貨物船は透けませんでしたが、何人ものユーミンファンが同じようなことをしたんだろうなーとしみじみしました。

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