あれから7年

3月11日朝刊のNHKテレビ欄→
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「東北が大好き！」「あの日をわすれないよ」

東日本大震災から7年。
復興ソング「花は咲く」が死者の視点から歌われていると知ったときから涙なしでは歌えない。

真っ白な　雪道に　春風香る
わたしは　なつかしい
あの街を　思い出す

叶えたい　夢もあった
変わりたい　自分もいた
今はただ　なつかしい
あの人を　思い出す

出だしの「真っ白な雪道に春風香る」からもう胸に迫る。
あのときもそうだったよ。北国はまだまだ寒い3月。瓦礫の山に雪が降り積もっていた。
電気も絶たれガソリンや灯油も底をつき、どんなに寒いだろうと思った。
「叶えたい夢もあり変わりたい自分もいた」はずなのに、なんの前触れもなく突然時計が止まってしまう。なくなった人たちはどんなに無念だったろうと思う。

それでも季節はいつでもだれにでもちゃんと訪れて春風が吹けば緑が芽吹き桜が咲く。
「花は咲く」んだ。

もう7年だもんなあ。
きのうのことのように思い出せるよ。
実家あたりの岩手県南部が「震度6」で埋め尽くされたテレビ画面。電話も通じなかった3日間。
東北新幹線が止まってしまい5月の連休まで実家に行けなかったこと。
被災地に行って瓦礫の山を目の当たりにしたときの衝撃。
3月の震災から連休まで2ヶ月たっていてもまだまだ瓦礫の山だった。重油の焼け焦げた匂いと魚の腐った匂いが混じり合い、やけに青い空に白いカモメが何羽も飛んでいたことを思い出す。

子供のころ毎年行っていた気仙沼の海水浴場は跡形もなくなっている。
緑豊かに広がっていた松林もなくなりやけに何もない海岸線があるだけ。
震災後、何度も訪れてポツポツと店が復活する様子やかさ上げ工事の様子を見てきた。
岩手・宮城は少しずつ復興している。

でも福島はあの日を境に人の住めない場所ができてしまった。
あのとき一歩間違えば首都圏含めて東日本全体が人の住めない場所になっていたかも？とその後の検証番組で知る。
さまざまな思惑や利権が見え隠れする原発再稼働とかありえない。人の手で制御できないものなんか造ってはいけないんだ。
「被災地」と呼ばれる場所はあれからも増えていきこのままでは日本中がそう呼ばれることになるのでは、と心配だ。