あるじなしとて
あるじなしとて
あるじなしとて
うちのすぐ南側の家のしだれ梅が満開。
じいさんばあさんが亡くなって空き家になって10年以上。
庭は草ぼうぼうで荒れ果てているけれどこの梅の花は毎年きれいな花を咲かせてくれる。
犬散歩で家の前を通ると青空を背景にピンクの梅の花がキレイ。あー今年も咲いてくれたなあと思う。

「東風吹かば匂い起こせよ梅の花
主人なしとて春な忘れそ」
春の東風が吹いたらまた美しい花を咲かせておくれ梅の花よ
ご主人様がいなくても春に花咲くのを忘れてくれるなよ
九州に左遷された菅原道真公が都の梅を思って詠んだ歌がぴったり。
空き家になって主人がいなくても梅はちゃんと春の訪れをわかって花を咲かせるんだね。植物はすごいね。

その家も解体され、当然木も切られ更地になって新しい戸建てが10軒くらい建つ、と聞いたのはつい先日。
前から「土地売るよ。家壊すよ」と聞いていたけどいきなり「3月2週目に入ったら解体始まります」とは!
うちの庭の真ん前だよ。南側だよ?

ポメ子は雷や花火の大きい音でパニック起こすから工事の音どうなるの???
とか、仕事休んで様子見るにしてもいつ休めば???とか、南側に新しい家が敷地ギリで建つなんて、とか、とにかく急な話で私もそのことで頭がいっぱいに。
いやいや犬のためにそんなに?とかしょせんは犬でしょう?と思うけど、シニアにもなり臆病者のポメ子を思うと心配で心配で。

それに今まで空き家は少し家の前からズレて建っていたのでうちの南側は空き地で見晴らしも良かった。畑の中の一軒家みたいなもの。これからはどうなるのか。
でも最近の新しい戸建て住宅を見ると敷地いっぱいに接して建っているので「日当たりが」とか「風通しが」とかぜいたくは言っていられないんだろう。

南側の家は更地に10軒も建つくらいだから敷地も広い。畑も広く笹竹の竹やぶも雑木林もあった。
畑をやってるじいさんばあさん2人暮らしだったので、うちの子たちが小さいころは友だちといっしょに竹の子を掘ったり落ち葉で焼き芋をしたりもした。
玄関先のしだれ梅の下で写真も撮った。
その場所がまるごとなくなってしまう。
これも時の流れでしょうがないこととはいえやっぱりさびしいものだよね。
今きれいに咲いている梅の木もちょうど花の時期なのに切られてしまうんだろうか。心が痛い。

コメント

ポピー
2019年3月7日23:16

すごいきれいで立派なしだれ梅、切ってしまうなんてもったいない! 
思い出いっぱいの風景がガラッと変わってしまうのですね。
うちも新築したては東側が空き地で朝日がさんさんと入っていたのに、お隣が建ち始めて棟上げしたとたんにリビングが真っ暗(@@)ストレスで耳鳴りがしだして通院したことがありましたよ。
しかも南側でしょ? きついですね~
 

磯野コンブ
2019年3月8日23:31

ポピーさま
畑が多かったうちのまわりもここ10年ほどでかわいい戸建てがたくさん建ちました。相続でみんな売っちゃったんですね。
変わってゆくのはしょうがないと思うものの、見慣れた風景がなくなるのはさびしいし現実問題として南側と東側に家が建ってしまうのでショック大きいです。

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