花吹雪のような雪

雪が降った。
今シーズン初めての雪。

仕事が入っている日に雪予報が出ると2日前くらいからドキドキしてチェックチェック。
車移動なので雪が降られちゃ困る。かといって年に一度か二度の雪のためにスタッドレスをはくのもどうかと。
もし降ってしまったらそのあとの雪かきも重労働。うちの北側は自転車が通る舗道が続いてるし車庫から道路に出るためにも雪かき必須。

あーあ雪イヤだなあ。ユーウツだなあ。
南岸低気圧なんて雨なんだか雪なんだかはっきりしなくて困るなあ。と思いながら寝る。
心配なので夜中に目が覚める。窓から外を見てみるけど裸眼なのでよくわからない。
早朝も目が覚める。雪が積もっているとやけに外が静かだったり明るかったりする。
よし。だいじょうぶ。いつもの気配。雨も降ってない。
と一安心。

朝のお散歩と家事を済ませて熱いはちみつコーヒーをマグボトルに入れて仕事に出動。
雪降らなくて良かったな。もし降ったら徒歩で行かなくちゃだったよ。とか思っているうちにフロントガラスに細かい雨の粒がポツポツ。みるみる雪に変わる。あれあれー。

お仕事1件目はお買い物。着くころにはかなりの雪。粒が細かいので積もることはなさそうだけどやっぱりいつもより冷える。
でもヒートテックにフリースに暖パンに手袋と完全防寒なので寒くはない。

スーパーで頼まれた品物を買ってレジ袋に詰めていてふと外を見ると。
外の通りに面しての全面ガラス窓いっぱいに花吹雪のように雪があとからあとからうわうわーーっと落ちてくる。
花吹雪みたいな雪！キレイ！
そう思ってからいやいや「花吹雪」という言葉は花の散る様子を雪に例えたんだからもともとが雪のことで・・と自分でおかしくなって笑ってしまった。

桜の花がいっせいに散るように降るその雪を美しいなあと思いながらしばらく見て・・そういえば38度の真夏に同じこの場所で窓の外の灼熱の日差しにげんなりしたことを思い出した。
雪イヤだなあと思ってたけどイヤじゃなかった。イヤなのは雪道で車に乗れないこととか雪かきとか。

雪は美しいし風情がある。雪は好き。夏より冬が好き。
毎年できるわけじゃない雪あそびをポメ子にもさせてあげたい。雪が積もった中をぴょんぴょん跳ねながら走るポメ子の嬉しそうなことったら！
来年の冬がポメ子にあるかどうかはわからないし。

一面の銀世界や雪を踏んだときのギュッギュッとした感触だとか雪の日の青い夕暮れの色だとか記憶に刻まれた光景もよみがえる。
雪の多い地方からこちらに来てしまってもう自分では故郷に帰れないお年寄りが「雪景色思い出すねえ。帰りたいねえ」と言うけど、私もそんなばあさんになるのかな。
ここらの冬は暮らしやすくていいけれど本当の冬じゃないような気がする。
お昼過ぎには小雨に変わって雪は終了。
今度はお仕事お休みで車に乗らなくていい日に降ってちょうだいね。